白梅学園大学

メニュー

白梅学園大学

発達臨床心理セミナー2016開催報告

2016年11月24日 11:28

 

発達臨床心理セミナー2016

気持ちをコントロールする力の発達~非認知的(社会情動的)スキルはどのように身に付くのか~

2016年10月16日(日)13:00~16:30

 2016年度の発達臨床セミナーは、現在注目を浴びている「非認知的(社会情動的)スキル」をテーマに取り上げました。定員を大幅に超える250名を超える方々に参加いただきました。

 

 講演Ⅰでは脳機能研究の観点から、京都大学大学院教育学研究科准教授の森口佑介先生に「がまんの脳内機構」についてお話しいただきました。

自己制御は、幼児期に前頭葉の機能的変化とともに発達すること、幼児期の自己制御はその後の学業成績や社会性の発達に重要な寄与をすることについて、豊富なデータにもとづき丁寧に解説していただきました。

 

 講演Ⅱでは育児保育実践の観点から、青山学院大学教育人間科学部准教授の坂上裕子先生に、感情コントロールのシステムや発達、そして感情コントロールを育む養育者の役割について説明いただき、さらに母子の遊びや関わりの変化を検討したご自身の研究から、感情コントロールを育てるために、様々な人や物に関わり、そこで生じた快感情を他者と共有することや葛藤を経験し自他の感情に向き合うことの重要性についてお話しいただきました。

 

 講演Ⅲでは、本学教授の無藤隆先生に、森口先生と坂上先生の最新の発達心理学の知見を育児・保育・教育にどのように生かすべきかについてお話しいただき、さらに「非認知的(社会情動的)スキル」という観点から、新・幼稚園教育要領に含まれる「幼児教育において育みたい資質・能力」を中心に解説していただきました。

 

 最後のディスカッションでは、3名の先生方に、子どもの自己制御や感情コントロールを育むために大人はどのように支援していくべきかについてお話しいただき、時間の許す限り会場からの質問にお答えいただきました。

熱心に受講してくださった参加者の姿から、本学の発達臨床学科が目指す学びと同様に、本セミナーの最新の発達的心理学の研究の知見が、明日の育児・保育・教育に生きる知識となったと感じております。今後も心理学分野からのセミナーを企画していきますので、さまざまな現場の方のご参加をお待ちしています。

 

(企画:白梅学園大学子ども学部発達臨床学科教授 西園マーハ文・佐久間 路子)

 

 P1020737.JPG

佐久間 路子 教授 西園マーハ文 教授 

 

 発達臨床学科

 

発達臨床心理セミナー2016のご案内はこちら

2015年の報告はこちら

 

ページの先頭に戻る