大学院では、
高度な専門性を備えた
人材を育成しています。
「子ども学を学ぶ立場」から「子ども学を研究し創造していく立場」へ。
新しい子ども学の研究領域に、創造的に取り組んでいける人材を養成します。
学部卒業生はもちろん、現場で活躍する現職者にも開かれた昼・夜間大学院です。
「子ども」の可変性のダイナミズムを探究し続ける。

白梅学園大学 白梅学園短期大学 学長
髙田 文子
本学大学院は、子どもの具体と抽象双方を対象とする学問領域としての「子ども学」を掲げています。子どもの発達、所作や行動、文化、衣食住、権利などの有形・無形の具体を研究テーマとした実践的、実証的研究は勿論のこと、子どもを間接的対象とした、保育・教育・福祉の原理論、人間関係論、制度政策など、多様な学問領域の知見や方法論を援用したり、学問領域間を往還したりする研究もテリトリーとします。子ども学研究の固有特性としては、「子どもとはなにか」の問いを根底に共有し、拙速な結論を自制することが求められるということでしょう。
人間が画一的ではないように子どもも多様であるだけではなく、一人ひとりの子どもにおいても行きつ戻りつ変化を遂げ、発達し続けます。保育・教育の空間では、その可変性が対峙したり融合したりすることによってダイナミズムが生じるわけです。その世界の探究を面白いと思い続けられる方を歓迎します。
PROFILE
東北大学教育学部卒業。東北大学大学院教育学研究科博士課程後期課程単位取得退学。2005年より白梅学園短期大学保育科准教授を経て、現在白梅学園大学子ども学部教授。2021年4月より白梅学園大学学長、白梅学園短期大学学長を併任。幼児教育史学会理事。
子ども学の探究 ─子どもをめぐる現実の学術的解明へ。

本山 方子
子ども学は、「子ども」という存在の独自性と、大人が子どもに向けるまなざしの在りようを問う学問です。誰しも大人は子ども期を経ており、同時代の子どもにとっては異世代として顕れます。いわば子ども学においては子どもと大人の関係態が問われ、大人は子どもに対し何をいかに為す者なのか、ということを突きつけられます。不思議なことに、人生経験によってその人なりの独創的な研究が相成るところに子ども学の面白さがあります。
本学大学院では、上記の問いに向けて、教育学、心理学、保育学、福祉学、人間学、文化論など多学問から接近します。学究に優れた教員と共に、子どもをめぐる現実とその学術的解明を志向し、これまで聡明な実践家や研究者を多く輩出しています。私自身、人生の折々に大学院で学び、研究を深めてまいりました。大学院の魅力は、新たな世界を拓き、自由な発想や理想の追究を可能とするところにあります。本大学院は、院生ご自身の日々の生活と学業とを両立可能とする指導体制を採り、人生のいつの時機であっても、子ども学の深い探究に皆さんを誘います。
PROFILE
武蔵野音楽大学大学院修士課程修了。高校教員を経て、東京学芸大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学大学院博士課程単位取得退学。白梅学園大学大学院子ども学研究科博士課程修了。博士(子ども学)。奈良女子大学文学部准教授を経て、2018年より白梅学園大学子ども学部教授。2021年より同大学附属白梅幼稚園長兼務。
子ども学の深い追究と幅広い位置づけの双方を可能にします。

無藤 隆
本学の子ども学研究科修士課程・博士課程は、子ども学をめぐって実践的研究者と研究的実践者の育成を行います。修士課程は研究者養成の基礎とともに、実践者としての高度なレベルの達成を可能にします。そのために子ども学を学問として追究するとともに、学問的知見を生かして、子どもまた広く人間に関わる場に働く人たちの専門性を高め、またそのための研究力を身につけるように指導します。修士論文としてしっかりとしたデータや文献の検討の上で自らの考えをまとめていくことに発展していきます。博士課程は個々の院生が研究者として独り立ちするように指導を行うものです。小規模ながら、子ども学の深い追究と幅広い位置づけの双方を可能にします。個々の院生の領域における論文読解や調査の方法論の基礎的技能の訓練を行い、その上で各自が行う調査について博士論文の完成へと確実に進めていきます。白梅の優れた研究環境を活用してください。
東京大学教育学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程中退。お茶の水女子大学生活科学部教授などを経て、平成16年から白梅学園短期大学学長、平成17年より大学学長。平成19年10月まで在任。平成29年3月まで白梅学園大学子ども学部教授。平成29年4月より、同大学院特任教授。令和2年度より同大学院客員教授。日本発達心理学会・元理事長、日本質的心理学会・元理事長、文部科学省中央教育審議会委員、内閣府子ども・子育て会議会長、国立教育政策研究所上席フェロー。
子ども学研究科 子ども学専攻
修士課程
学部卒業生はもちろん、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭など実際に教育現場で活躍している人たちも対象となっています。「子ども学」を専門的に探究し、理 論と実践を高次元で統合できる力の養成を図ります。修了後、保育・教育・福祉などの現場でリーダー的な立場で活躍したり、専門学校その他で養成の仕事に就 く人が増えてきました。また、本学の博士課程に進学して研究者をめざす人も出てきています。
博士課程
子どもをめぐって、人間に関するあらゆる学問領域を統合して考えようとする「子ども学」。
その研究者として必要な素養を身につけ、独り立ちの研究者として研究を継続していけるだけの力量の形成を可能とします。ていねいな個人指導と必要な集団指導を織り交ぜて、博士論文の完成をめざしていきます。学位としては日本初の博士(子ども学)が取得可能です。