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1月10日に、第8回 白梅子ども学講座「育てることの哲学」の第3回目を行いました。

2015年1月15日 10:40

第8回 白梅子ども学講座「育てることの哲学」

第3回 「自分を育てる子どもたち ~モンテッソーリ教育に学ぶ人間発達の法則~」報告

 

1月10日(土)今年度の白梅子ども学講座の第3回目「自分を育てる子どもたち ~モンテッソーリ教育に学ぶ人間発達の法則~」が開催されました。講師は国際モンテッソーリ協会公認教師の深津高子先生でした。
今年度の子ども学講座の共通テーマは、「育てることの哲学」でしたが、深津先生は「子どもを育てるのは子ども自身である」ということを、そのタイトルから知らしめてくださいました。球根が、適切な環境のもとでみずからの花を咲かせ、次の世代を作っていくように、子どもたちの中の育つ力を知りそれを手助けすることこそがおとなの役割であることを、モンテッソーリ教育の実際をひもときながらお話いただきました。
一般に「教育」というと、どうしてもマイナスをプラスにするとか、零のところに何かを足していくようなイメージがありますが、子ども自身の中に子どもの教師がいるという哲学を改めて教わり、子どもを信じる力を少し分けていただいた気がしています。


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              ▲国際モンテッソーリ協会公認教師の深津高子先生

 

 

後半は、本学学長の汐見稔幸先生との対談でした。子どもの中の力を知るための、子どもを観察することの重要性や、「生活」を大切にすること、プロセスをおとなと子どもが分かち合うことの大切さについて語られました。少ない時間ではありましたが、汐見学長からの問いに答える形で、モンテッソーリ教育の、また 深津先生の教育への思い、子どもへの思いをより具体的に語っていただけました。
現代の子どもは、自分の育てるための体験ができているだろうか、 自分の内なる力、自分の教師に出会えているだろうか、そして、自分の考えを自分で持つことを手助けされているだろうか...さまざまな重い問いを感じた3時間でした。最後に、深津先生が「平和は子どもから始まる」ことを教えてくださり、「王様は裸だと言える子に」とおっしゃってくださいました。全世界的に平和を真剣に考えていかなければならない昨今、主体的に平和を選びとっていける子どもに、というのは、現代に生きる私たちおとなの大きな使命ではないでしょうか。
 

 

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               ▲深津高子先生(中)、汐見稔幸先生(右)、市川奈緒子(左)

 

今年度の子ども学講座はこの回で終了しました。3回を通じて、講師の先生方からさまざまな知識をみなさまに伝えていただいたこともさることながら、講師の先生方の強い思い、その人間性に触れさせていただいたことが、もっとも大きな講座の意義であったように思います。講師の先生方と参加者のかたがたに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 

子ども学講座担当 市川奈緒子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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