白梅学園大学
白梅学園短期大学
お知らせ
2014年11月29日 10:00
「発達臨床実験法」では、基礎的な心理実験に参加し、実験者と被験者の両者を体験することを通して、実験心理学的な問題設定がどこにあり、人のどのような側面についてどのような検討を加えているのかを理解し、データに基づいて考察を進める態度を学びます。
同時に、実験手法、データの収集と処理方法、数量化や図式化、レポートのまとめ方などを習得します。
記憶の過程には、覚える「符号化」、覚えておく「貯蔵」、思い出す「検索」という流れがあります。短期記憶の実験では、英語の子音3文字を提示し、一定時間(3秒、6秒、9秒、12秒、15秒、18秒)の間引き算をした後に、子音3文字を再生し、時間条件の違いでどのように再生率が違うかを明らかにします。
提示された文字を一生懸命に覚えています。
Y字迷路では、学習についての基本的な知識を学ぶことができます。
特別支援教育や保育などの分野でも役立てることができるでしょう。
「ミューラー・リヤーの錯視」の実験です。これは、左右に矢羽をつけると直線の長さが実際の長さと違って見えるので、そのズレを測定して「錯視量」とする、というものです。3人一組で、被験者(右)、実験者(左)、記録係(奥)を交代で行います。
左右の直線のうち、右側は長さが変えられるようになっています。被験者自身が直線の右側部分と左側部分が同じ長さに見えるように調整しますが、実際にはズレができるので、そのズレの大きさを測定します。矢羽の長さと角度によって錯視量がどう変わるかを調べるのが目的です。
離れた距離にあるものは、同じ大きさのものでも、私たちの網膜には小さく写ります。ところが、実際にはあまり小さくなって見えません。これを「大きさの恒常性」と呼んでいます。単純に見える経験の中に、すでに心の働き(脳の働き)が入り込んでいることを知ることができます。なぜ地平線上にある月が「大き く」見えるのかといったこととも関連する現象です。
体育館を使って、1m, 2m, 10mと距離を変えて、三角形が同じ大きさに見えるように調整します。実験条件は「両眼で見る」、「片眼で見る」、「筒を通して片眼で見る」の三条件です。見え方が同じか、異なっているか、などの結果にもとづいて考えていきます。