◆授業科目の目的◆
ヒトのふるまいとは、その人自身の特性とそのヒトを取り囲む環境との関係が現れたものである。心理学および認知科学はこのふるまいを検証することで、「こころ」に迫ろうとする学問である。本科目では、私たちの日常生活をそのような「こころの科学」に結びつけて理解することを目的とする
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◆授業科目の到達目標◆
①認知心理学の特徴を理解する ②ヒトの「日常的な活動」を視る目を培い、科学的に説明する方法について学ぶ
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◆授業の概要(テーマ)◆
認知心理学の成立史と基本的な考え方を知り、それが「こころ」をどのように捉え、何を明らかにしようとしているのか考える。その上でそこにある問題点を乗り越えようとする新たな潮流(本講義では特に生態心理学を取り上げる)について取り上げ、私たちの日常の活動にたいする「心の科学」の視点についての理解を深める。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | オリエンテーション:認知とは、心理とは |
2. | 認知心理学の特徴 |
3. | 認知心理学の源流 |
4. | 記憶と想起:記憶の認知モデルと日常的記憶 |
5. | 古典的運動制御モデルの問題 |
6. | 活動としての認知:見ることと見回すこと |
7. | 認知の進化的背景:「見回す」身体の進化史 |
8. | 私たちの周囲:行為を成立させる環境 |
9. | 行為を制御する情報 |
10. | 環境の中での知覚と行為(1)アフォーダンス |
11. | 環境の中での知覚と行為(2)発達的視点から |
12. | 問題の発見と解決:道具(手段)について考える |
13. | 行為のスリップ:誤りについて考える |
14. | 注意の分散と教育 |
15. | まとめとテスト |
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準備学習のアドバイス |
本講義では視聴覚教材を多用するため、配布資料と自筆ノートを整理し視聴内容と結びつけて理解することが望ましい。 |
成績評価方法と評価基準 |
出席(20%)、小レポート(30%)、最終試験(50%) |
テキスト |
特に指定しない。授業の際に関連のある文献及び資料を紹介する。 |