◆授業科目の目的◆
教育、医療、保育、福祉といった多様な現場において、心理学の応用分野の一つである臨床心理学に求められる役割は、益々大きくなってきている。この授業では、臨床心理学の歴史や全体構造、基礎となる理論や技法について多面的に学ぶことを通して、心理臨床実践の実際や、臨床家の役割などについて理解することを大きな目的とする。
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◆授業科目の到達目標◆
臨床心理学の歴史および、その理論について学び、その基本的な構造を理解する。 実際の心理療法について、その過程や、基礎にある理論を学ぶ。 現代社会のなかで、改めて臨床心理学および心理臨床実践の持つ意味について検討する。
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◆授業の概要(テーマ)◆
臨床心理学の歴史や理念などについて学ぶとともに、実際の心理臨床の過程や心理療法について理解を深めていく。また、臨床心理学は他者を理解し援助するという面だけではなく、自己理解にも大きくかかわってくるため、自己理解という点も大切にする。さらに、自分たちが生きる現代社会の中で臨床心理学がどのような意味を持ちうるのか、といった点についても考察していく。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | ガイダンス 授業の内容や進め方など |
2. | 臨床心理学とは(1)その歴史 |
3. | 臨床心理学とは(2)理念と全体構造 |
4. | 臨床心理学とは(3)心理臨床の実践活動 |
5. | 心理アセスメントの基本的な考え方とその方法 |
6. | 心理アセスメントの実際 |
7. | 発達の障害、精神の障害 |
8. | 心理療法(1)精神分析的心理療法 |
9. | 心理療法(2)クライアント中心療法 |
10. | 心理療法(3)行動療法と認知行動療法 |
11. | 心理療法(4)家族療法と、その他の心理療法 |
12. | 心理療法(5)子どもの心理療法 |
13. | 保育の現場と心理臨床 |
14. | 現代社会における心理臨床家の役割 |
15. | まとめとレポート作成 |
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準備学習のアドバイス |
事前学習は、テキストの該当ページにあらかじめ目を通しておくことをすすめたい。事後学習は、授業内容の復習として、専門用語をはじめとする情報を整理すること。 |
成績評価方法と評価基準 |
毎回のミニレポートを含む平常点と、筆記試験から総合的に評価する。 |
テキスト |
「臨床心理学 新保育ライブラリ 子どもを知る」 無藤隆・福丸由佳編著 北大路書房 2009 |
連絡先(メールアドレス) |
fukumaru@shiraume.ac.jp |