白梅学園 授業概要(シラバス)2012
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 現代子ども学 汐見 稔幸・無藤 隆・首藤 美香子 前期 講義
◆授業科目の目的◆
本授業は、子ども学部全体の基礎的な科目を成すものである。子ども学とは何か、何をすることかを検討したい。そのために、そもそも子どもとは何を指すかをまず考えたい。さらに、子どもを検討するためには人間とは何かという根本的な問い掛けを行う必要がある。子どものあり方と子どもの育ちへの支援のあり方を基本からとらえ直すことを目的とする。
◆授業科目の到達目標◆
子ども学また子どものあり方の幅の拡がりを理解する。特に、歴史や文化による違いが分かること。現代社会の子どもの処遇やその保育・教育を含めた支援のあり方とポイントを知ること。子ども学という多様な学問が集まって作っている研究分野の概要とそこでの研究の仕方についての基礎を理解すること。
◆授業の概要(テーマ)◆
子ども学に関わるが、少しずつ専門分野の異なる3名の教員が協力して進める。教育学的現代社会論的アプローチ、保育教育実践的アプローチ、歴史的文化的アプローチ、により、多面的に子どもの歴史、現状、未来を概観する。また将来、保育士・幼稚園教諭・小学校教諭などの免許・資格を得る人のための基礎的な知見とするようにしたい。
◆授業計画と授業内容◆
1.オリエンテーション 「子ども学」事始め
2.教育学的現代社会論的アプローチ①現代社会の特徴を人類史の中で考える
3.教育学的現代社会論的アプローチ②現代社会の特徴を子育て、恋愛、男女関係、家族等から考える
4.教育学的現代社会論的アプローチ③現代社会において教育・育児の新たな課題は何かを考える
5.教育学的現代社会論的アプローチ④「子ども学」が現代の教育・育児の課題にどう応えられるか考える
6.保育教育実践的アプローチ①保育園の様子を1・2歳児の保育の場面から知る
7.保育教育実践的アプローチ②幼稚園の様子を3・4・5歳児の幼稚園における成長の姿から知る
8.保育教育実践的アプローチ③幼稚園・保育園の保育の一つの最後の段階として「協同的な学びの活動」を検討する
9.保育教育実践的アプローチ④幼児教育と小学校教育の連携・接続を紹介し現代の新たな課題について学ぶ
10.保育教育実践的アプローチ⑤小学校の授業について実際の場面を検討しつつ要点を学ぶ
11.歴史的文化的アプローチ①<子ども>とは何者か―存在としての子どもと概念としての子ども―
12.歴史的文化的アプローチ②歴史のなかの子どもを探る―子どもの誕生と生育をめぐって―
13.歴史的文化的アプローチ③社会のなかの子どもを探る―子どもの遊び、学習、労働をめぐって―
14.歴史的文化的アプローチ④文化のなかの子どもを探る―子どもの想像力と創造性―
15.歴史的文化的アプローチ⑤児童文学・絵本のなかの子どもを探る―子どもイメージを豊かに―

準備学習のアドバイス 子ども学は多岐に渡る領域を持っている。その多様性を講義を通して理解してほしい。白梅学園大学の図書館は関係する書籍や雑誌を極めて多く保管している。ぜひ、図書館で書棚を眺め、関連しそうな本や雑誌を手にとってほしい。白梅学園大学の教員の関わった図書も多く置いてあるので、何か一つでも読んでほしい。
成績評価方法と評価基準 出席回数と受講態度、ノート筆記の状況、小課題、レポート等から総合的に判断する。レポートではテーマを3名の教員が提出する。それぞれについて関連する文献資料を読み、要約紹介し、自らの考察を付けること。
テキスト 適宜紹介する
連絡先(メールアドレス)
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