白梅学園 授業概要(シラバス)2012
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 社会学 植田 剛史 後期 講義
◆授業科目の目的◆
私たちは社会の中に生きています。しかし、当の社会について私たちは何を分かっているでしょうか。一見「当たり前」のようにそこにあり、しかし掴みどころのない社会というものについて、より確かな方法に基づいて、自覚的に考えなおそうとするのが社会学です。この授業では、対象としての社会を、社会の中に居ながらにして問いなおすための知の構えについて、社会学の基本的な考え方や方法から学びます。
◆授業科目の到達目標◆
・社会学の基本的な考え方や概念を理解し、説明できるようになること。
・社会学の基礎的な文献を読めるようになること。
・日常生活の中で遭遇する具体的な問題や出来事について、社会的事象との関連を想像しつつ考えられるようになること。

◆授業の概要(テーマ)◆
この授業では、これまでの社会学の成果を網羅的に紹介するのではなく、現在の社会を自覚的に問いなおすための知の構えについて学ぶために、いくつかの考え方や方法に焦点を絞って解説します。前半では、社会学の基本的な考え方や概念を社会自体の変化と合わせて解説します。後半では、社会を調べるための方法を解説し、いくつかのテーマに着目して現在の社会の在り様や問題について考えていきます。
◆授業計画と授業内容◆
1.ガイダンスとイントロダクション:社会学の対象と問い
2.社会学の成立と背景(1):近代社会、資本主義
3.社会学の成立と背景(2):国民国家
4.現代社会と変動(1):グローバル化
5.現代社会と変動(2):再帰的近代化、リスク社会
6.現代社会と変動(3):新自由主義化
7.変わる社会・変わらない社会(1):権力、支配、統治
8.変わる社会・変わらない社会(2):再生産、文化、イデオロギー
9.社会を調べる(1):社会調査
10.社会を調べる(2):地域・都市の調査から学ぶ
11.社会の「現在」を考える(1):社会運動、市民活動、住民運動、NPO、NGO
12.社会の「現在」を考える(2):専門知、科学・技術、民主主義
13.社会の「現在」を考える(3):都市空間、都市計画、まちづくり
14.社会の「現在」を考える(4):官民協働、市民参加、評価・監査
15.まとめと理解度の確認

準備学習のアドバイス 新聞・テレビの報じる出来事やネット空間での話題、通学中に目にする街の風景や耳に入る会話が、社会的な出来事や問題とどのようにつながっているか、その広がりを想像してみてください。また、授業で紹介する文献をできるだけ実際に手に取ってみてください。そして、一見「当たり前」だと思われることを疑ってみてください。考察を深めるにも、より優れた答案やレポートを書くにも、こうした作業を日頃から積み重ねておくことが必要です。
成績評価方法と評価基準 筆記試験40%、レポート提出50%、授業への参加・貢献度10%。筆記試験では基礎的な概念の理解度を問い、レポートでは具体的テーマを社会的事象との関連に想像力を巡らせて(文献等も参照しつつ)考察する力を測ります。
テキスト 指定しません。関連するテキストの情報は講義時の配布資料に掲載します。
連絡先(メールアドレス) t.ueda127@gmail.com 注)件名の冒頭に「社会学:」と入れてください。
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