白梅学園 授業概要(シラバス)2012
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 保育内容 言葉 佐々 加代子 後期 演習
◆授業科目の目的◆
言語の諸側面について、保育者の言語能力にも目を向けながら、保育における「ことば」について学ぶことにおく。子ども、保育者、子どもをとりまく環境要因のさまざまについて、よりよい人間関係を機軸にしながら、保育・教育活動が質的に展開・発展していくにはどのように考えていくのかについて詳細に検討し、その媒介機能をもつ教材についても検討する。
◆授業科目の到達目標◆
保育の対象となる子どもたちについては、0歳時期からの育ちの連続性のなかで「ことば」にかかわる内容についての学びが重ねられてくる。したがって、子どもの育ちの過程において、どのような要因がかかわりあいながら、「ことば」が育ってくのかという過程論とその促進要因と阻害要因についての検討ができることと、促進要因としての保育者ができる支援内容の具体策を実践できるようになることにおく。子どもの言語の生活化に向かうように、現場実践での対応法なども学ぶことにおく。
◆授業の概要(テーマ)◆
講義に教員側からのしかけを含むミニ演習、演習(レポート課題2を含む)を組み合わせながら構成する。グループ活動も行う。子ども言語の生活化に向かうためのさまざまな方法を学びながら、保育者自身の言語の生活化についても学べるように構成する。聞くこと、話すこと、読むこと、書くことの言語の4大能力に思考することを組んでいる。さまざまな言語表現にも挑戦してもらう。
◆授業計画と授業内容◆
1.人間と言語:言語の定義
2.ことばとキャッチボール、ことばのキャッチボールとコミュニケーションの基本的過程
3.日本語の特徴、アクセント、音節;特殊音節、書きことばと話ことばほか
4.言語発達の標準像;0歳の発達、コミュニケーション関係の基盤の形成、音声の発達過程
5.言語発達の標準像;1から3歳までの発達;話しことばのの発達を中心に、文構造、発音の発達、言語発達を高めていく保育者の対応
6.言語発達の標準像;3から6歳までの発達;話しことばの構造の変化、書きことばへの準備など。
7.言語発達の標準像;読むことと書くことの発達、読みの発達段階、書き言葉への準備との関係
8.(1)言語教材(絵本、紙芝居、ペープサート、パネルシアター、こどばあそび、素話、人形、手あそび、など)の実際を知ること
9.言語の生活化をめざした指導の実際 (2)ペープサート、パネルシアター、絵本、紙芝居ほか言語言語教材の表現方法を実践で学ぶ
10.言語の生活化をめざした指導の実際 (3)指導案の作成;個人とグループ活動。1歳児から5歳児(保育園・幼稚園の日案作成)
11.言語の生活化をめざした指導の実際 (4)模擬保育-1(日案の主活動の実際;教材を活用した言語の指導法)と観察体験
12.言語の生活化をめざした指導の実際 (4)模擬保育ー2(日案の主活動の実際;教材を活用した言語の指導法)と観察体験
13.言語の生活化をめざした指導の実際(5)メデイア機器類の利用
14.言語障害についての見方とその対応、さまざまな保護者への対応
15.保育者養成における「言語」教育と現場におけることばにかかわる研究法

準備学習のアドバイス 毎回の授業を振りかえることで知識を学ぶこと、わからないことは調べること、質問すること。積み上げていくことで学びが深まることを感じてもらいたい。そのためには、事前にテキストを読み込み、聴講すること、その後振り返りをすることで基盤の学びの背景などをしっかりと積み上げてもらいたい。書きことばでの挑戦には臆せず取り組むこと。場の中でも表現することで得られることが多い。さまざまな体験をを積み上げていけるようにしてください。
成績評価方法と評価基準 出席、ミニレポート、レポート2、テストにより行う。レポート、テストは100点、合計したものに、ミニレポート、日常点を加えて3で割って評価する。
テキスト 佐々加代子、言語教育、犀書房、2011、佐々加代子監修私製テキスト「手あそび130」
連絡先(メールアドレス) sassa@shiraume.ac.jp
関連科目 保育内容系の授業、2年次の言語表現技術演習、発達心理学、など