◆授業科目の目的◆
この講義では、人間の誕生前後から死に至るまでの一生涯を対象とし、基礎的な理論や発達のとらえ方、そのメカニズム、発達の援助などについて心理学的視点から学んでいく。特に変化の大きな乳幼児期・児童期の発達に目を向け、保育者として子どもに関わる際に必要な発達に関する基礎的事項の理解を深めると同時に、生涯発達という視点からも各時期の特徴や課題について学んでいくことを大きな目的とする。
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◆授業科目の到達目標◆
発達とは何か、その基本的な事項、発達の様相についての理解を深める 各発達期の特徴や課題、発達援助のあり方について理解する 保育や教育実践における発達の意味を考え、子どもと大人との相互作用について理解を深める
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◆授業の概要(テーマ)◆
前半は、乳幼児の発達を中心に発達理論を概観しながら、この時期の特徴と各領域の発達の様相を学ぶ。同時に知見を実践に生かすことを発達支援の観点から検討する(市川担当)。後半は生涯発達の視点から、児童期から老年期に至るまで、各時期の特徴や中心となる課題や援助のあり方などを学ぶ。その際、子どもや家族を取り巻く今日的な状況や問題等を視野に入れて考えることも大切にする(福丸担当)。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | 発達するとはどういうことか。発達心理学はどのような学問か。 |
2. | 胎児・新生児の能力 |
3. | 乳幼児期の発達(1)情動・対人関係の育ち |
4. | 乳幼児期の発達(2)認知の育ち |
5. | 乳幼児期の発達(3)ことばの育ち |
6. | 幼児期の発達:自我と社会性の育ち |
7. | 発達アセスメントと発達支援 |
8. | 「発達とは」:生涯発達心理学の視点から発達段階や発達課題について考える |
9. | 児童期の特徴と援助(1)認知の発達と自己理解 |
10. | 児童期の特徴と援助(2)対人関係の発達、学校という文化 |
11. | 青年期の特徴と援助:アイデンティティとは |
12. | 成人期の特徴と援助:他者、社会とのかかわり |
13. | 老年期の特徴と援助:生涯にわたる発達 |
14. | 発達を援助する:子育て支援等 |
15. | 「まとめレポート」の作成 |
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準備学習のアドバイス |
事後学習は、授業内容の復習として、専門用語をはじめとする情報を整理すること。また、発達は生きている限り、誰にとっても関係のあるテーマである。子どもに関する話題をはじめ、さまざまなことに関心を持つことを日ごろから心がけておくことが望ましい。また、自らの育ちを振り返り、育ってきた時期時期と今現在の発達の課題についても考えを巡らしてほしい。 |
成績評価方法と評価基準 |
平常点(30%)と「まとめレポート」で総合的に評価する。発達心理学の基本的な考え方・基礎理論と基礎知識・発達の見方についての学びを評価基準とする。 |
テキスト |
発達心理学 無籐隆・中坪史典・西山修編著 ミネルヴァ書房 |
連絡先(メールアドレス) |
B201教室 n.ichikawa@shiraume.ac.jp |