◆授業科目の目的◆
人はものごとを「ことば」で考え、表現するということからもわかるように、生活をいとなむ上で「ことば」は不可欠です。言語学は、そんな身近な存在である「ことば」、すなわち「言語」を扱う学問です。 授業では、言語学の基本的な考え方を提示し、考えます。また、言語学と人や社会の関係についても見ていきます。
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◆授業科目の到達目標◆
言語の本質を理解するため、世界には多様な言語があり、それらすべてには優劣がないということを知る。 その上で、言語について今までとは違った角度から考え、体系的に理解する。 また、言語学を自分自身や現代社会の問題と結びつけて理解する。
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◆授業の概要(テーマ)◆
授業では、言語学の歴史や、基本的なテーマ(音韻論、統語論など)を取り上げ、その考え方について日本語や英語などの具体例を挙げながら解説します。 さらに、方言、言葉遣い、標準語といった「言語」と「社会」の関係についてもテーマを絞って取り上げ、解説します。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | イントロダクション 「言語学」とは何か |
2. | 世界の言語と言語の類型 |
3. | 共時態と通事態、ラングとパロール - 言語の構造 |
4. | 言語の起源と神話 |
5. | 音声学と音韻論 - 音の構造と、それをとらえる視点 |
6. | 形態論 - 語の構造 |
7. | 統語論 - 文法と文の構造 |
8. | 意味論 - 語の意味、意味の意味、文の意味 |
9. | 語用論 - 発話、文脈と意味 |
10. | 言語の系統と言語の変化 |
11. | 言語意識 - ことばのイメージとアイデンティティ |
12. | 方言 - 地域方言と社会方言 |
13. | 言語接触・方言接触、ピジン・クレオール |
14. | 言語計画と言語政策・言語教育 - 標準語と公用語 |
15. | 授業のまとめと確認 |
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準備学習のアドバイス |
言語学は「言語」を客観的に見る学問ですので、普段から自分自身や身の回りの「ことば」の現象(流行語、方言なども含めて)に関心を持つようにしてください。 授業中、こちらから皆さんに質問を投げかけることもあると思いますので、ぜひ積極的に意見を述べてください。 |
成績評価方法と評価基準 |
期末レポート50%、小テスト25%、授業への参加25%。レポートでは、扱ったテーマについて調べ、意見を述べてもらいます。小テストは、行う前の授業であらかじめ課題を述べます。 |
テキスト |
ハンドアウトを配布する予定です。 (参考書:風間喜代三 他「言語学」東京大学出版) |
連絡先(メールアドレス) |
atsushi.ogawa_@_arcor.de (_@_を@に変えてください) |