◆授業科目の目的◆
保育や幼児教育の場で,ひとりひとりが大切にされ,かつお互いが豊かな関わり合いがもてるような集団を形成するためには,どのような課題があるのかについて考える。授業では,具体的な事例の読み込みや実際のワークを通して,人間関係について考える際のさまざまな視点を学習する。
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◆授業科目の到達目標◆
(1)人間関係を考える際のさまざまな形態(個人,二者関係,集団など)について理解する。 (2)子どもの発達に即して保育における人間関係のあり方について理解する。 (3)子どもの発達を援助するおとな同士(保育者,保護者,関連職種など)の人間関係のあり方につい て理解する。
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◆授業の概要(テーマ)◆
この授業は,保育における人間関係を様々な側面から光を当て,現場での実践やその振り返りの際の幅広い視点を得ることが目標である。そのために,自分自身が経験してきた人間関係や現在の他者との関係のもち方などについても考え,具体的なテーマに基づいて理解を深めていく。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | オリエンテーション,領域「人間関係」の考え方 |
2. | 子どもの育ちと人間関係(1)人間にとっての人間関係の重要性 |
3. | 子どもの育ちと人間関係(2)人とのかかわりと乳児期(0歳)のこころの発達 |
4. | 子どもの育ちと人間関係(3)人とのかかわりと幼児期前半(1・2歳)のこころの発達 |
5. | 子どもの育ちと人間関係(4)人とのかかわりと幼児期後半(3~6歳)のこころの発達 |
6. | 遊びの中で育つ人とのかかわり |
7. | 発達のつまずきと保育者のかかわり |
8. | 現代の子育てを取り巻く状況 |
9. | 保護者との人間関係 |
10. | 保育者同士の人間関係 |
11. | 子どもの発達を援助する専門家同士の連携 |
12. | 本を介した人間関係(1)「ブックトーク」演習 |
13. | 本を介した人間関係(2)「ブックトーク」発表 |
14. | 現代における人間関係の特徴(子ども・おとな) |
15. | 全体のまとめ |
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準備学習のアドバイス |
・乳幼児期の子どもの発達について,基本的な事項を復習しておくこと。 ・ボランティアや実習などで実際に観察・体験した印象的なエピソードを振り返り,まとめておくとよい。 ・保育や教育の専門書に限らず,文学作品や映画など「人間関係」について考える材料は多岐にわたる。自分の興味のある分野について常に探索し考えを深める作業を継続して欲しい。 |
成績評価方法と評価基準 |
筆記試験と平常点で総合的に評価する。毎授業の感想カードや小レポートの提出,および課題発表の取り組みをもって平常点とする。 |
テキスト |
『演習保育内容 人間関係』(田代和美・松村正幸ほか,建帛社,2009年) その他,毎時間配布する講義レジュメに従って行う。 |