◆授業科目の目的◆
今日、子どもの健康問題の背景には、子どもを取り巻く生育環境や生活形態、自然環境などの変化があり、従来の医科学の枠組みだけでは解決できない。そこで、健康の成立要因(人間生物学、環境、ライフスタイル、保健医療体制)を視野に入れながら、体力問題を事例として取り上げ、その学びをもとに子どもの健康問題を追究する技法と解決策を模索する。
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◆授業科目の到達目標◆
1.子どもの体力問題の現状と方策について理解する。 2.子どもの健康問題を追及する手段としての「健康の4要因モデル」について身につける。 3.健康の4要因モデルを用いた、子どもの健康問題を追究する技法について習得する。
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◆授業の概要(テーマ)◆
まず、文部科学省等から報告されている「体力テスト値」と、「世間の実感」について検証して、そこに隠されている「本当」の体力問題について理解を深める。次に、保育・教育の現場で実施されている体力問題への対応を概括する。最後に、体力問題への現場の取り組みについて、「健康の4要因」モデルから検討し、子どもの体力問題への効果的な方策について検討する。
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◆授業計画と授業内容◆
1. | ガイダンス |
2. | 子どもの体力問題の現状 |
3. | 保育における体力問題への対応事例 |
4. | 小学校における体力問題への対応事例 |
5. | 健康成立の要因(健康の4要因モデル) |
6. | 健康の4要因モデルによる体力問題の分析 |
7. | 子どもの体力問題への方策 |
8. | まとめ |
9. | 子どもの精神的健康とは |
10. | 子どもの精神的健康の現状 |
11. | 子どもにみられるこころの問題と発症要因 |
12. | 子どものこころの問題の捉え方 |
13. | 子どもの精神発達におけるリスク要因と予防要因 |
14. | 思春期にみられるこころの問題 |
15. | 保育所•幼稚園,学校との連携によるこころの問題への支援 |
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準備学習のアドバイス |
体力には、主にスポーツの成果としての「行動体力」だけでなく、「病気やけがに対する強靱さ」などの「防衛体力」も含まれます。或いは「活気」「元気さ」「意欲」という「行動体力」における精神的要素も含まれます。体力について多面的に捉えられるように事前学習をしておいて下さい。 |
成績評価方法と評価基準 |
学習への意欲や態度、及び提出されたレポートにより評価する。 |