白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 基礎ゼミナールII 久保木 壽子 後期 演習
◆授業科目の目的◆
前期の基礎研究を踏まえ、後期は、絵本の変遷を概観し、現代絵本の特殊性について考える。絵本の読者層は拡大し、扱われるテーマも多様になってきているが、殊に90年代以降、「絵本」は変質しているのではないか(あなたの成育史とピッタリ重なる時期である)。今、「絵本」は、誰に何を伝えようとしているのだろうか。広く今日的な課題を掬い上げその背景をなす現代社会と子どもの実情に迫りたい。

◆授業科目の到達目標◆
絵本観の変遷を知る
同時代絵本の特徴について考える。
自分なりの絵本観・絵本の判断基準について考える


◆授業の概要(テーマ)◆
絵本についての評論を読み、絵本観の変遷について理解を深める。また、実物に当たりながら、自分お考えをまとめていく。

◆授業計画と授業内容◆
1.ゼミIIの進め方 <前半は 絵本観・子ども観の変遷を辿る>
2.絵本と時代状況―小川未明『赤い蝋燭と人魚』(1921)をどう読むか。
3.戦時中の絵本―「講談社の絵本」と子どもたち
4.多様な絵本観の展開:小川未明批判―いぬいとみこ『子どもと文学』(1960)
5.松居直の絵本観:「絵本の選択」『絵本とは何か』(1973)
6.80年代以降
7.同時代絵本の特徴ー<後半は 同時代絵本から現代社会の問題について考える>ー
8.後期の研究課題を決める→ ex 子どもへの暴力―「戦争」―
9.関連する絵本のリストアップと収集
10.関連する絵本の持ち寄り・紹介
11.関連文献を読む:輪読と話し合い(1) 「地雷と人間」(2004岩波ブックレット)
12.        輪読と話し合い(2)
13.  輪読と話し合い(3)
14.その後の「地雷」関連問題について
15.後期授業のまとめ


◆事前・事後学習のアドバイス◆
前期に引き続き、読む・要約する・考察する 作業を進める。後期は、様々な文献を読むことで、基礎的な力を養いたい。リテラシー関連(随時)は、前期と同様、授業に折り込みながら進める。

◆成績評価方法と評価基準◆
期末レポート、授業への参加・貢献度、提出物などの総合評価。

◆テ キ ス ト◆
ブックレット、各種絵本、配布プリント、新聞・ネット記事資料など。

◆連絡先(メールアドレス)◆
研究室:F‐224    電子メール:kuboki@shiraume.ac.jp