白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 入所型施設における保育・養護の課題 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 施設保育研究 松本 園子 前期 演習
◆授業科目の目的◆
「施設保育」の語は二つの用法がある。ひとつは、保育所等の保育施設における保育を、家庭的保育と区別していう場合、今一つは、児童福祉施設のうち、入所型の施設(児童養護施設、乳児院、知的障害児施設等)を、「施設」と呼んで保育所と区別し、ここでの児童への援助全般をさす場合である。本講義における「施設保育」は、後者の意味で使用する。この講義では、入所型施設における保育・養護のあり方について、これまでの講義や実習等で学んだことを深め、発展させることを目的とする。

◆授業科目の到達目標◆
入所型施設の制度と現状を知る。
児童保護施設の歴史を知る。
今日の施設保育・養護の意義を考えられるようになる。
施設保育・養護の課題と今後のあり方について考えられるようになる。


◆授業の概要(テーマ)◆
入所型施設は、何らかの事情で家庭で生活できない子どもたちのための施設である。この子どもたちのニーズに即した保育・養護のあり方について、現状を理解し、児童保護の歴史から学び、今後のあり方を考え合う。

◆授業計画と授業内容◆
1.入所型施設の制度と現状①概要
2.入所型施設の制度と現状②課題
3.児童保護の歴史①明治以降、戦後児童福祉法成立までの概要
4.児童保護の歴史②昭和戦前期、東京養育院育児室の事例――施設設置の事情
5.児童保護の歴史③昭和戦前期、東京養育院育児室の事例――乳幼児保護の実際
6.児童保護の歴史④明治期、岡山孤児院の事例――施設設置の事情
7.児童保護の歴史⑤明治期、岡山孤児院の事例――児童保護の実際
8.入所型施設における保育・養護の実際①事例検討その1
9.入所型施設における保育・養護の実際②事例検討その2
10.施設実習の経験から考える①
11.施設実習の経験から考える②
12.家庭的養護①入所型施設における家庭的養護のとりくみ
13.家庭的養護②里親保護の制度
14.家庭的養護③里親保護の実際
15.まとめ


◆事前・事後学習のアドバイス◆
施設実習の記録を読み直し、施設保育・養護についての各自の問題意識をまとめておく。
参考文献 「子どもが語る施設の暮らし」「子どもが語る施設の暮らし2」』(明石書店)


◆成績評価方法と評価基準◆
授業における発表・討論40%、小レポート20%、期末レポート40%

◆テ キ ス ト◆
なし。適宜プリント配布。

◆連絡先(メールアドレス)◆