白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 世界の保育・教育改革のゆくえ 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 比較保育・教育学 首藤 美香子 後期 講義
◆授業科目の目的◆
子どもや子どもの問題に関心を持ち、その教育や臨床を志そうとする者は、子どもをめぐる時代の変化を俯瞰する思考力や、長期的な展望にたって子どもの未来を見定めていく選択眼、何よりも子どもの権利を最優先させる問題解決能力、そして国際社会のなかで共生を目指す行動力などが、求められる。本講義は大学での学び総括として、多角的な視野から保育・教育を洞察する目を養うことを目的とする。

◆授業科目の到達目標◆
保育・教育の政策・制度と理念をグローバルな視点から比較検証することにより、日本の保育・教育の現状と課題に理解を深める。また、日本の子育て文化や歴史への関心を高める。

◆授業の概要(テーマ)◆
授業では、各国の保育・教育改革の最新動向を、各国政府が発表する公式データ、OECDの調査報告書、UNESCO、UNICEF、世界銀行が発行するカントリーレポートなどを基に概観するとともに、改革の背景にある要因を分析する。また可能な限り映像資料を入手し、どのような実践が行われているか紹介する。

◆授業計画と授業内容◆
1.オリエンテーション「比較保育・教育学」を学ぶ意義とは
2.世界の動向―保育政策・制度と教育理念の潮流―
3.二つの傾向「就学前の準備教育」型v.s.「子ども期の生活と子ども特有の学習方略を尊重」型
4.世界の幼児教育実践1(スウェーデン、フィンランド、デンマーク)
5.世界の幼児教育実践2(フランス・ベルギー・ドイツ)
6.世界の幼児教育実践3(イタリア)
7.世界の幼児教育実践4(イギリス)
8.世界の幼児教育実践5 (アメリカ)
9.世界の幼児教育実践6 (カナダ・ニュージーランド)
10.世界の幼児教育実践7 (韓国)
11.世界の幼児教育実践8 (中国)
12.世界の幼児教育実践9 (東南アジア、トルコ)
13.世界の幼児教育実践10 (ロシアほか旧共産主義圏・南米・アフリカなど)
14.日本の保育改革の現状と課題を整理する 
15.総括 


◆事前・事後学習のアドバイス◆
世界各地で急ピッチで進む保育・教育改革に関する情報を下記のWebで確認するように。
OECD Early Childhood Education and Care http://www.oecd.org/
UNESCO Policy Brief on Early Childhood http://portal.unesco.org/education
UNICEF Early Childhood http://www.unicef.org/earlychildhood/index.html


◆成績評価方法と評価基準◆
出席率と受講態度、試験と小レポートから総合的に評価

◆テ キ ス ト◆
山田千明・池田充裕編著『アジアの就学前教育』明石書店 2006年
OECD“Starting Strong Ⅱ―Early Childhood Education and Care―” 2006年


◆連絡先(メールアドレス)◆