白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 国語 久保木 壽子 前期 講義
◆授業科目の目的◆
幼稚園及び小学校国語科での日本語指導の前提となる、日本語についての基本的な知識と技法について学ぶ。ことばに対する自覚的な態度の涵養を目指したい。知識を詰め込むと言うよりは、各人がこれまでに培ってきた自分自身の日本語能力を、あらためて検証し確認し、意識化することを目的とする。

◆授業科目の到達目標◆
日常の言語行為・自らの言語行為について関心を持ち、意識化する。
日本語についての基礎的知識を持つ。
日本語を教える場合のポイントについての整理と理解。


◆授業の概要(テーマ)◆
「ことば」の発達に関わる大人の責任は重い。
この講義では、先ず、「ことば」の獲得過程に即しながら「ことば」の機能について概観する。ついで、現代日本語の特徴を①音韻 ②文字 ③語彙 ④文法 ⑤文体 の各側面から捉えていく。また日本語の変遷をたどることで、現代語への認識を明確にする。
日本語について概括した後に、「国語」を扱う。「国語」とは何かを理解し、実際の指導に当たり求められている事項を、改訂幼稚園教育要領・小学校学習指導要領により確認していく。
 「ことば」による表現行為が子どもの成長の根幹であることに気づき、「言語環境としての自分」という立場に立つことの意味を考えたい。


◆授業計画と授業内容◆
1.日本語と国語
2.ことばの獲得
3.ことばの機能:記号と伝達、意味・意味作用、修辞
4.ことばの位相(待遇表現を含む)
5.現代日本語の素顔:異種言語の混体状況とことばの最前線
6.現代日本語の根幹 ①音韻
7.         ②文字
8.         ③語彙
9.         ④文法
10.文章の組み立て(構文)
11.日本語の変遷 ①音韻 ②文字 ③語彙 ④文法 ⑤文体
12.近代国家とことば:国語元年、学制と教科書
13.戦後の教育制度改革と国語
14.改訂幼稚園教育要領・小学校学習指導要領の中の「ことば」「国語」について
15.豊かな表現のために:生活の中の表現行為・相互行為としての表現


◆事前・事後学習のアドバイス◆
下記、久保木テキスト末尾の参考書リストを参考に、言語に関わる書籍を読んでおくこと。
これまで使った国語教科書があれば、見ておいてほしい。


◆成績評価方法と評価基準◆
授業への参加・貢献度、リアクションペーパー、期末レポート による総合判断。

◆テ キ ス ト◆
久保木『日本語入門』、および配付プリント

◆連絡先(メールアドレス)◆
研究室:F‐224    電子メール:kuboki@shiraume.ac.jp