白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 「貧困」とソーシャルワーク 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 専門ゼミナールI 長谷川 俊雄 前後期 演習
◆授業科目の目的◆
経済的貧困(生活困窮),関係的貧困(孤立,社会的排除),実存的貧困(自死,自己肯定感の低さ),制度・資源的貧困(貧しい社会)の実態把握,そしてそれらの「貧困」を軽減・緩和・解決する実践方法としてのソーシャルワークを広く深く学びあいます。

◆授業科目の到達目標◆
卒業後に社会福祉現場でソーシャルワーカー(社会福祉士)として活躍するために必須の基本中の基本ともいうべき「貧困」とソーシャルワークについて理解を深めます。個人と社会(環境)の相互作用によって生まれる「貧困」を構造的に理解して,社会的解決方法=ソーシャルワークを検討します。

◆授業の概要(テーマ)◆
今年度は「子どもの貧困」に焦点をあて,子どもの経済的貧困,子どもの関係的貧困,子どもの実存的貧困,子どもを対象とした制度・資源的貧困の実情について,何冊かの文献精読とディスカッションをとおして迫ります。また,そうした「子どもの貧困」に立ち向かうソーシャルワーカーへのインタビュー,および現場訪問による実地調査も行います。

◆授業計画と授業内容◆
精読とディスカッションを行なう文献は開講時に協議しましょう。何冊か提示することにします。
1年間で5冊は取り組む予定でいます。読了した文献とレジュメとディスカッションは,生涯をとおした
宝物と思い出になるはずです。もちろんソーシャルワーカーとしての財産と基盤になります。
社会と「わたし」をリアルに感じる時間と経験をいっしょに創造していきたいと考えています。
現役そしてベテランのソーシャルワーカーの経験は,ゼミ学生の皆さんの求めがあれば惜しげもなく披露
しましょう。成功したエピソード,失敗したエピソード…。授業で公開できそうにないエピソードは数え
切れないほどあります。もちろん守秘義務を踏まえてになりますが…。
ワクワク,ドキドキするようなスリリングなゼミの時間にしたいと思います。


◆事前・事後学習のアドバイス◆
困ったら,悩んだら,ひとりで考えてみる。一日考えても打開できないときは,ひとりで解決することは難しいのです。「助けて!」という力を活用して相談してください。私たちの生活とつながりは,他者との「相談」によって構成されているのですから。「相談」は自分を助け,ゆたかなつながりを生み出します。必要のない遠慮,配慮,考慮は,自分を苦しめます。どうぞ,相談を!

◆成績評価方法と評価基準◆
出席と授業への取り組み,およびゼミ仲間とのわかちあい(50%)。レポート(50%)

◆テ キ ス ト◆
開講時に決めます。

◆連絡先(メールアドレス)◆