白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 近代文明と日本人 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 比較文化論 高原 二郎 後期 講義
◆授業科目の目的◆
私たちがものごとを考えたり判断したりする拠りどころ、物差し、尺度。日常生活をとり囲み、私たちの見方や生き方をいつの間にか左右する大きな枠組み。

◆授業科目の到達目標◆
つまりは皆さん一人ひとりが、それへ向けて衝き当り、悩み、そして切り拓いてゆくよりない「価値観」といったもの。それは特に明治近代から今日にかけて、文明文化の衝突の中から、整理の手も及ばぬような混乱を重ね、つむぎ出されてきました。ここではその衝突の姿を鏡にして、今在る私たちの姿を映し出してみようと思います。

◆授業の概要(テーマ)◆
―視点は、文学に関わる立場から、とします。―

◆授業計画と授業内容◆
序、文明の先進と後発(1回)
1、日本の近代化と西洋(3回)
 (1)新旧混乱期の実情―生活風俗事情・学問ノススメ
 (2)知識人の西欧体験―新渡戸稲造・森鴎外・夏目漱石・永井荷風・有島武郎・高村光太郎
2、明治国家の二重構造(3回)
 (1)キリスト教、仏教、儒教、神道、武士道
 (2)資本主義経済とモラル、個人と家
 (3)タテ型装置とヨコ型装置
3、自然観と近代(4回)
 (1)西欧の自然
 (2)東洋の自然
 (3)日本の自然
4、自然科学と人間(3回)
 (1)自然科学・科学技術をどのように考えるか。 (2)「科学者らしくある」ことと「人間らしくある」こと。
5、むすび ―自由と制度―(1回)


◆事前・事後学習のアドバイス◆
今の社会から首ひとつつき出して、広く自分を見つめ直す機会にして下さい。
日常の中の生活文化や倫理道徳、どのように洋式と和式が入り混じっているか、事前にちょっと調べてみよう。事後は、授業で得た物差しを土台に、「自分の考え」を確かめて、「子ども」に接する自分の視野も、社会に位置する自分の視野も深め拡げよう。


◆成績評価方法と評価基準◆
授業参加とレポートで。

◆テ キ ス ト◆
用いません。

◆連絡先(メールアドレス)◆