白梅学園 授業概要(シラバス)2010
サブタイトル 担当者 開講時間 授業形態 単位数
授業科目名 障害児保育 市川 奈緒子 前期 演習
◆授業科目の目的◆
子どもはひとりひとり固有の支援ニーズを持っている。そうした子どもたちがともに育ち合う社会と文化を育んでいくために、統合保育の実践はリーダー的な役割を持つ。障害を持つ子も持たない子も等しくそれぞれの支援ニーズと力を持つひとりの子どもであること、どの子どもも集団の中で育ち合うこと、それを推進していく立場の保育者の持つ役割の大きさについて共通理解したい。

◆授業科目の到達目標◆
障害を持つ子どもたちのさまざまな特徴とその支援について学ぶ
障害を持つ子どもたちもいっしょの保育について学ぶ
障害を持つ子どもたちを育てる家族の支援について学ぶ
インクルージョンの意義を学びながら、地域福祉について考える


◆授業の概要(テーマ)◆
この講義では、障害を持つと言われる子どもたちを中心に、個々の子どもが総合的に理解され、適切に支援されながら、主体的に生活するための保育支援について学ぶ。具体的には、障害を持つ子どもたちの特徴と保育の中での姿、その観察ポイント、配慮・支援の仕方について学ぶ。また、そうした子どもを育てる家族の心理や生活について学び、今日的な子育て状況を踏まえた支援について考える。

◆授業計画と授業内容◆
1.障害を持つ子どもとは、障害児保育とは:目指すべき方向性を考える
2.障害を持つ子どもを理解する(1)知的障害を持つ子ども
3.障害を持つ子どもを理解する(2)肢体不自由の子ども
4.障害を持つ子どもを理解する(3)広汎性発達障害の子ども
5.障害を持つ子どもを理解する(4)視覚障害・聴覚障害を持つ子ども
6.障害を持つ子どもを理解する(5)学習障害・ADHDの子ども
7.保育の中の「気になる子ども」を理解する
8.発達障害と虐待:家族の心理と支援を中心に
9.保育の中での支援(1)子どもを観察し、理解する
10.保育の中での支援(2)個別の支援ニーズの把握と保育計画
11.グループワーク(1)子どもの観察と理解
12.グループワーク(2)個別の支援ニーズの把握と保育計画
13.子育てを巡る社会背景と家族支援
14.障害を持つ子どもを巡る関連機関との連携と地域福祉
15.まとめレポートの作成


◆事前・事後学習のアドバイス◆
実習やボランティアで出会う子どもたちの姿と結びつけながら学習ができるとよいでしょう。テキストと授業で用いるプリントを参考に、毎回授業の復習をし、積極的に質問をしてほしい。

◆成績評価方法と評価基準◆
出席(30%)と教場試験(70%)で総合的に評価する。教場試験では、とくに障害を持つ子どもの特徴と保育の中での支援についてを問う。

◆テ キ ス ト◆
障害児保育 渡辺信一・本郷一夫・無籐隆編著 北大路書房

◆連絡先(メールアドレス)◆