白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 社会福祉援助技術
担 当 者 佐野 英司・吉川かおり 開講時期 前後期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 ≪佐野≫子どもたちとの日常の営みは、親とのかかわり、家族関係と無縁ではない。保育現場でだけでなく、地域とのかかわりとの関係で捉えていくことが求められる。保育士の受け持つ領域は、乳児院、児童養護施設、母子生活支援センター等々においても展開される。子どもを通しての親や家族、地域関係のみならず、その生活を支え、援助していく過程では、様々な制度の活用や専門機関の力も活用できることが求められる。1年間の「社会福祉援助技術」授業を通して、より一層子どもや親の心を理解し、その願いを満たすことを援助できる保育者への道を追求できるよう期待したい。この授業は吉川かおり先生の協力を得て、前期を佐野が、後期を吉川先生がと二人で協力しながら進めます。
 ≪吉川≫『社会福祉の価値観や技術を保育の現場で生かす』をテーマに、子どもたちとの日常の営みは、親とのかかわり、家族関係と無縁ではない。保育園だけではなく、保育士が働くさまざまな現場(乳児院、児童養護施設、母子生活支援センター、障害児施設など)において、子ども主体の関わり方、親への関わり方、家族関係の調整の仕方などの技術が必要となる。この授業では、社会福祉援助の価値や技術、援助観や人間観を学ぶことによって、子どもや親により良い関わり方ができるようになることを目指していく。


◆授 業 計 画
 ≪佐野≫前・後期の通年科目として授業を展開する。授業では地域に生活する住民こそ地域に生きる主体者であるという原則を踏まえ、そこに貢献し得る保育者としての専門性を高めることが出来るよう学びたい。
 前期は、子どもをとりまく社会的状況や子どもの生活について社会福祉調査結果をもとに学び、保育者が社会福祉調査を実際に展開する際の手法について習得する。その上で、調査結果から明らかになった課題をどう解決を図っていくかをソーシャルアクションとして学ぶこととする。その上で、この講義の中心であるコミュニティワークに結び付けていくこととしたい。また、後期は、コミュニティワークを展開する上でも重要な個別援助技術や集団援助技術を吉川先生のもとで学び、住民主体の福祉に関わる保育者の道を追求して行きたい。
 (1)オリエンテーション 社会福祉援助技術を学ぶ前提(その1)
 (2)~(3)社会福祉援助技術を学ぶ前提(その2、その3)
 (4)社会福祉援助技術の体系について
 (5)コミュニティ・オーガニゼーションとは 
 (6)~(7)社会福祉調査法(ソーシャルワーク・リサーチ・・・その1、その2)
 (8)社会行動(ソーシャルアクション)
 (9)~(14)コミュニティワーク“地域における保育者の役割と援助技術”①~⑥
 (15)前期授業のまとめ “地域における保育者の役割と援助技術”のまとめ
 ≪吉川≫
 1回 導入~社会福祉援助と援助の違い
 2回 保育の現場で出会う障害児と家族1~子どもの立場
 3回      〃         2~親の立場
 4回 社会福祉援助の原理・原則
 5回 個別援助技術の流れ
 6回~8回 面接技術の初歩1~3
 9回 子どもへの面接
 10回 集団の持つ力を使う~集団援助技術の意義
 11回~13回 保育現場における集団援助技術1~3
 14回・15回 まとめ


◆成 績 評 価
 ≪佐野≫成績は後期の吉川先生の評価とあわせ通年で総合評価をします。前期は、毎授業の度に提出     するミニレポートと出席状況(平常点)20パーセント、定期試験(レポートです)80パーセントの総合点で評価しますしたがって、出席は非常に重視します。
 ≪吉川≫出席とレポートで評価


◆テ キ ス ト
 ≪佐野≫佐野英司著 「社会福祉援助技術講義ノート」(生協売店で販売)
 ≪吉川≫プリントを配布


◆参 考 書
 ≪吉川≫授業内で紹介

◆担当教員から一言
 ≪佐野≫1年次での学習の基礎の上に、1年間受身にならず積極的に授業参加を!
 ≪吉川≫授業では、援助技術に関する講義だけでなく、皆さん自身が取り組む演習も行います。
 積極的な参加を期待します。