白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 現代社会と人間B[消費社会と欲望]
担 当 者 八田 恵子 開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 私たちの日常行為としての消費を学問として、歴史的な観点から見ていく。
 大衆消費社会が日本でどのように形成されたのか、現在私たちが生きている大衆消費社会はどのような問題点をもっているのかを明らかにし、消費するものとしての私たちはどうあるべきか、自分と社会のあり方を見つめ直す。


◆授 業 計 画
 初めにガイダンスとして講義全体の概要を説明する。次に消費社会以前の江戸時代の生活を概観して、本題である日本における消費社会の形成に入る。ここでは消費社会の出発点である明治時代から大衆消費社会が形成される昭和の高度成長期まで、消費の中心になる階層や地域を追いながら見て行く。最後に、できあがった大衆消費社会が日本や世界でどのような問題を引き起こしているのかを明らかにし、私たちは今、何をなすべきかを考えていく。

 授業は以下のような順序で進める。
1 ガイダンス;何をどのように勉強するのか。大衆消費社会が成立するまでの100年を概観
2 江戸時代の消費と生活;武家の消費生活・町人の消費生活・リサイクル可能な社会
3 文明開化と西洋風俗の導入;混乱するファション
4 流行革命
5 百貨店の誕生
6 過渡期の百貨店
7 百貨店対抗運動;地方進出と地元商店の妨害
8 消費社会と農村 1
9 消費社会と農村 2
10 戦中戦後の国民生活;消費社会の頓挫
11 高度経済成長と大衆消費社会の誕生
12 大衆消費社会の限界 1
13 大衆消費社会の限界 2
14 全体のまとめ
15 補論;消費としてのレジャー


◆成 績 評 価
 出席状況、授業態度、学期末の試験もしくはレポートで評価

◆テ キ ス ト
 特に定めない。毎回、プリントを配布

◆参 考 書
 必要に応じて、授業内で紹介する

◆担当教員から一言
 基本的には板書はしない。プリントにそって講義するので重要な部分を自身で判断しながら、プリントやノートに補充してほしい。そのためには講義をその場その場で理解しながら聞き取らねばならないので、極力、人の勉強を妨害するような行為は自重すること。