白梅学園 授業概要(シラバス)2007 |
授業科目名 | 現代社会と人間A〔近代国家と戦争〕 | ||
担 当 者 | 平賀 明彦 | 開講時期 | 前期 |
授業形態 | 講義 | ||
単 位 数 | 2 | ||
◆授業のねらい及び学習教育目標 近代に入ってから世界は何度となく大きな戦争を体験し、局地的なものまで含めるとそれは夥しい数にのぼります。その原因を突き詰めていってみると、国家間の利害対立や格差構造に行き着くことがしばしばです。9.11のテロやその後のイラク戦争も、その原因を探っていくとやはりそのようなところに行き当たります。宗教や文明の対立と言ったことでは済まされないわけです。 近代~現代の戦争の背景は何か、それに対する平和への努力はどのように蓄積されてきたのかを、具体的な事例、とりわけ、つい先ごろまで皆さんの眼前で展開し、今なお内戦状態のようにして継続している、イラク戦争などを題材にとりながら検討していきます。 ◆授 業 計 画 できるだけ具体的な事例に即しながら話を進めていきますが、その前提として近代世界の成立にまで遡ってお話する必要もあります。授業の柱立ては以下の通りですが、順序は変更することがあります。 (1)今、イラクで起こっていること (2)9.11の背景 (3)発端としての湾岸戦争とその後の世界情勢 (4)イラク戦争は文明の対立か (5)イラク戦争における宗教・民族の意味は (6)国際経済における中東の位置 (7)近代に入ってからの国家形成-典型例はイギリス、フランス (8)後発の近代国家-その典型例としての日本 (9)帝国主義世界の形成とアジア・アフリカ分割 (10)イギリスの世界制覇と3枚舌外交-中東問題の発火点 (11)アメリカの世界戦略とイスラエル建国-中東の楔の歴史的意味 (12)世界平和をめざす動きの始まり-カント『永遠平和のために』を読もう (13)平和学・平和研究の成果に学ぶ (14)世界平和をめざす動きと日本の役割 (15)平和への取り組みと私たち-今、できることを考える ◆成 績 評 価 学期末にレポートを課します。また授業中に、話しのまとまりごとに小レポートを出してもらうことがあります ◆テ キ ス ト とくに定めません。 ◆参 考 書 参考文献は多数あるので、その都度授業中に紹介します。 ◆担当教員から一言 必要な資史料は授業中にプリントで配布します。とくに専門的な知識は必要としません。 |