白梅学園 授業概要(シラバス)2007 |
授業科目名 | 日本国憲法 | ||
担 当 者 | 清水 雅彦 | 開講時期 | 後期 |
授業形態 | 講義 | ||
単 位 数 | 2 | ||
◆授業のねらい及び学習教育目標 「憲法」というと、「ムズカシイ」「カタイ」というイメージがつきまとうが、私たちの普段の生活にとって欠くことのできないものである。私たちに今、様々な権利や自由が保障されているのは、たまたま20世紀の、しかも日本に生まれたからにすぎない。一つの権利の獲得には戦争や革命をはじめ多くの犠牲を必要とした。憲法とは何か、憲法は何のためにあるのか。このような問題意識から、具体的には以下のような目標に基づいて授業を行っていく。 1.常日頃から社会問題に関心を持つようになる。 2.法的な基本的発想ができるようになる。 3.憲法の規定を正しく解釈し、理解する。 4.人権感覚や法的倫理観を身につける。 5.身の回りの問題について、自分で解決する勇気を持つ。 ◆授 業 計 画 まず最初に、法・憲法とは何か、という問題を考えた上で、憲法の人権規定から統治規定の順番に項目毎に授業を進めていく。タイトルだけ見ると抽象的で難しそうな印象を受けるかもしれないが、日常的な話題を織り交ぜながら講義を進めていきたい。 1.ガイダンス~身の回りにどれだけ憲法問題があるか 2.憲法とは何か、憲法の歴史~痴漢への対処法から人権の歴史を考える 3.人権の基礎的事項、平等~なぜ電車で携帯はダメなの? 「バカチョン」と言ってはいけない理由 4.人身の自由①~交通違反から警察との対処法を考える 5.人身の自由②、幸福追求権~プライヴァシー権や肖像権は憲法に書いていないけど 6.信教・思想・良心・学問の自由~輸血拒否・靖国問題、学生も学校では主人公! 7.表現の自由~危ないシャンプーvs知る権利、わいせつ表現vs表現の自由 8.憲法・人権問題に関する映像教材の鑑賞 9.権利主体、女性の権利、生存権~中絶をすると女性は犯罪者!? 将来、低所得者は病院に行けない!? 10.教育を受ける権利、労働基本権~教育の理念と現実、将来会社人間にならないために 11.主権~天皇制と国民主権との関係 12.平和主義~憲法の定める平和主義の理念と現実 13.国会、内閣~選挙に行く前に知っておきたいこと 14.財政、地方自治~憲法でどのように規定されているか 15.司法、憲法改正、憲法保障~日本の裁判の現状、憲法を守れない人は公務員になれない!? ◆成 績 評 価 授業の出席と期末試験 ◆テ キ ス ト 播磨信義ほか編『新・どうなっている!? 日本国憲法』法律文化社、『デイリー六法』三省堂 ◆参 考 書 必要に応じて紹介する ◆担当教員から一言 自分は何をすべきなのか。憲法を学ぶことで、そんなことを少し考えるきっかけにしてもらえば嬉しい。 |