白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 共通ゼミナール(総合演習) 2組:人間としての子どものさまざまな『生』
担 当 者 八木紘一郎、佐々加代子
林   薫、頭金 多恵
開講時期 前後期
授業形態 演習
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
1 人間尊重や地球環境、教育・保育と福祉等、人類に共通する課題や我が国の社会全体に関わるテーマについて、多面的な視点から理解を深めその視野を広げる。
2 上記の諸課題に係る内容に関し適切に指導するための能力を高める。


◆授 業 計 画
 「人間としての子どものさまざまな『生』」をメインテーマとして、4つ班に別れ各教員のもと、順次、「子どもと食」「子どもとことば」「子どもアート」「子どもとあそび」の各視点から追究していく。子どもは人間でありながら、一人の独立した人格としてみなされていない状況もある。ひとりの人間としての存在である子どもをさまざまな生きる姿の中から掘り下げていく。(第1回目と第30回目は各班合同で行う。)

【子どもと食】(林)
 多義性をもつ「食」を、さまざまな側面から総合的にとらえられる視点を養い、それをふまえ、「子ども」と「食」の関連性を考察する。
1、食」の多義性・多面性
2、生きるための食(1)
3、生きるための食(2)
4、楽しむための食(1)
5、楽しむための食(2)
6、社会の営みとしての食
7、食を通じて育まれるもの

【子どもとことば】(佐々)
 人間の特性のひとつと言われている「ことば」を子どもからおとなにいたるまでその機能そのほかについて、さまざまな視点から解析し、関わる側の資質をたかめていくようにする。
1、人間と言語という視点:比較行動学から
2、言葉の世界の探索:文化そのほか
3、子どものことばの世界;さまざまな様相
4、ことばの習得過程からみえてくること;子どもとおとなと
5、言葉の機能という視点からの探索
6、書きことばとはなしことば、伝承ということ、創ること
7、ことばで遊ぶ;さまざまな姿

【子どもアート】(八木)
 自分自身の幼年時代を想い出して、自他に秘めた多様なアート性を読み解くことと、現実の子どもが繰り広げる多様な「アート・シーン」から「子どもアート」の多様な意味と機能、また、それらのつながりを総合的に捉える視点とセンスを養うことをめざす。
1、自分の幼年時代を想い出して(物語り絵にする)。
2、自他の幼年期を見る。多様さを探る。
3、実際の「子どもの絵を読む」(1)
4、実際の「子どもの絵を読み解く」(2)
5、実際の「子どもの遊びと造形」を読む
6、実際の「子どもの遊びと造形」を考察する
7、「アート」の意味や機能の諸側面

【子どもとあそび】(頭金)
 遊びの中から考察する。
1、ジャンケンあそびから考える。グーチョキパーな関係、生きているってひとりじゃない。
2、あそびのなかから生まれる信頼。馬跳びのなかにみる関係しあい。
3、椅子鳥ゲームを考える。楽しさの質、安心の世界であそぶ。
4、「いいきもち」であそぶ。竹馬・逆上がり・マフラー編みから。
5、子どもも大人も“おもしろがる”。大人も一緒に魔女ごっこ。
6、子どもにあそびをあわせるとは。たかがあそび、されど手あそび。
7、「生きる力をあそびのなかで」を体感する。つながりあそび


◆成 績 評 価
 レポート、学習意欲、出席等による総合評価

◆テ キ ス ト
 特に指定しない。

◆参 考 書
 授業内で紹介する。

◆担当教員から一言