白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 文化と人間演習
担 当 者 中島 好伸 開講時期 後期
授業形態 演習
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 アメリカの作家F・スコット・フィッツジェラルドという人物がアメリカという社会の中でどのようなものの考え方をしたのか、具体的に彼の作品である『グレート・ギャッツビー』を1章ずつ読み進めながら、文化と人間の関係を考察する。

◆授 業 計 画
 F・スコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャッツビー』を1章ずつ読み進め、できれば討論を重ねながら、そこに現れるアメリカ的文化現象を紐解いていく。フィッツジェラルドは、『老人と海』で有名なヘミングウェイと同世代の作家であり、第一次世界大戦後の「失われた世代」を代表する人物である。この戦争を契機に世界の大国にのし上がったアメリカで、フィッツジェラルドは何を感じ何を身につけて育ったのだろうか。人間と文化の関係を様々な角度から捉えてみよう。授業は以下の内容で進めていく。
1回 導入 フィッツジェラルドという作家
2回 1章講読 語り手の問題
3回 2章講読 「荒地」とモダニズム文学
4回 3章講読 「失われた世代」
5回 4章講読 ジャズ・エイジとハーレム・ルネッサンス
6回 5章講読 アメリカの都市と文学
7回 6章講読 東部と西部:開拓の歴史
8回 7章講読 セオドア・ドライサーの『アメリカの悲劇』
9回 8章講読 ベンジャミン・フランクリン
10回 9章講読 「グレート」の意味とアメリカの建国
11回 ダブル・ヴィジョン
12回 教養小説としての『グレート・ギャッツビー』
13回 象徴としてのキリスト教
14回 アメリカ文学史の中のフィッツジェラルド
15回 まとめ


◆成 績 評 価
 出席点とレポートで評価します。

◆テ キ ス ト
 プリントとF.S.フィッツジェラルド著『グレート・ギャッツビー』(新潮文庫)

◆参 考 書
 授業内で紹介します。

◆担当教員から一言
 村上春樹が新訳を発表しました。これも合わせて読んで、村上文学のルーツを探ると言うのはいかが?