白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 比較文化論 近代文明と日本人
担 当 者 髙原 二郎 開講時期 後期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 私たちがものごとを考えたり判断したりする拠りどころ、物差し、尺度。日常生活をとり囲み、私たちの見方や生き方をいつの間にか左右する大きな枠組み。つまりは皆さん一人ひとりが、それへ向けて衝き当り、悩み、そして切り拓いてゆくよりない「価値観」といったもの。それは特に明治近代から今日にかけて、文明文化の衝突の中から、整理の手も及ばぬような混乱を重ね、つむぎ出されてきました。ここではその衝突の姿を鏡にして、今在る私たちの姿を映し出してみようと思います。

◆授 業 計 画
 ―視点は、文学に関わる立場から、とします。―

序、文明の先進と後発 (1)
1、日本の近代化と西洋 (4)
 (1)新旧混乱期の実情 ― 生活風俗事情・学問ノススメ
 (2)知識人の西欧体験 ― 新渡戸稲造・森鴎外・夏目漱石・永井荷風・有島武郎・高村光太郎
2、明治国家の二重構造 (4)
 (1)キリスト教,仏教,儒教,神道,武士道
 (2)資本主義経済とモラル
 (3)個人と家
3、自然観と近代 (2)
 (1)西欧の自然
 (2)東洋の自然
 (3)日本の自然
4、自然科学と人間 (3)
 (1)自然科学・科学技術をどのように考えるか。
 (2)「科学者らしくある」ことと「人間らしくある」こと。
5、むすび ―自由と制度― (1)


◆成 績 評 価
 授業参加と試験またはレポートで。

◆テ キ ス ト
 用いません。

◆参 考 書
 展開の中で指示します。

◆担当教員から一言
 今の社会から首ひとつつき出して、広く自分を見つめ直す機会にして下さい。