白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 近代音楽の世界 楽器と声の変遷
担 当 者 関根 敏子 開講時期 後期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 今年度の講義では、20世紀後半に始まった新しい演奏法(当時の楽器や歌唱法を用いて演奏)による映像や録音を通じて、楽器や声が、時代、演奏される場、聴衆に応じて変化し、作曲家や音楽作品に影響を与えてきたかを考察していきます。

◆授 業 計 画
 クラシック音楽というと、名作が当たり前のように存在していたと思われがちです。しかしどの時代においても、作曲され演奏されるのは当時の聴衆にとって現代音楽であり、新作だったのです。たとえば1700年頃のフォルテピアノ(初期ピアノ)は生まれたばかりの楽器でしたが、19世紀になると強く輝かしい音が出せるように改造されたピアノの人気が高まり、演奏にも新しいテクニックが求められます。ショパンやリストは、そうした流行の頂点にいました。今年度の講義では、楽器の種族や形態、発声法や歌手の違いなどを取り上げ、音楽の世界がどのように変化してきたかを考察します。

第1回 西洋音楽史概観
第2回 弦楽器:リュート族、ヴィオル族
第3回 弦楽器: ヴァイオリン族
第4回 管楽器:木管楽器と金管楽器
第5回 打楽器
第6回 オーケストラ
第7回 鍵盤楽器:オルガン
第8回 鍵盤楽器:チェンバロ
第9回 鍵盤楽器:フォルテピアノ
第10回 鍵盤楽器:19世紀以後のピアノ
第11回 声:グレゴリオ聖歌
第12回 声:ポリフォニー音楽(ソプラノ、カウンターテナー)
第13回 声:バロック・オペラ(カストラート)
第14回 声:18・19世紀オペラ(ベル・カント)
第15回 まとめ


◆成 績 評 価
 出席数、小試験とレポートで評価

◆テ キ ス ト
 はじめての音楽史(音楽之友社)

◆参 考 書
 古学演奏の世界(音楽之友社)他、随時授業で紹介

◆担当教員から一言
 ビデオ、DVD、CDなどを用いて、音楽を楽しみつつ理解できるようにするので、出席と受講態度(携帯や私語の有無)を重視します。