白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 社会保障論I 少子・高齢社会における社会保障制度について考える
担 当 者 野城 尚代 開講時期 後期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 社会保障制度は、少子・高齢社会の到来により、高齢者介護、医療、年金、福祉サービス等、さまざまな側面から検討されている。社会保障制度の今後のあり方を考えるにあたっては、社会保障の理念を把握するとともに、日本の社会保障制度の体系を理解する必要がある。社会保障論Iでは、社会保障の理念や意義などの理論を中心に講義をおこなう。あわせて、社会保障制度に関する判例を紹介し、事実の概要及び判旨について検討する。
 授業では、議論されていることや実態を具体的に示す資料として、文献、各種調査、新聞記事等を適宜紹介する予定である。


◆授 業 計 画
1.ガイダンス(社会保障制度の体系)
2.社会保障の概念
3.世界の社会保障の歴史(公的扶助と社会保険の萌芽)
4.日本の社会保障の歩み(1)明治・大正・昭和初期
5.日本の社会保障の歩み(2)昭和(戦後の復興期、高度経済成長期、低成長期)
6.少子・高齢社会と社会保障制度
7.社会保障の機能
8.社会保険の意義(1)公的扶助と社会保険
9.社会保険の意義(2)社会保険と民間保険
10.社会保障の財政(1)社会保障給付費
11.社会保障の財政(2)社会保障関係費、国民負担率
12.生活保護制度の概要
13.福祉サービスの利用の仕組み
14.社会保障制度に関する判例
15.育児休業・介護休業制度


◆成 績 評 価
 中間レポートと期末試験(または期末レポート)、平常点(出席点など)を加味した総合評価で判断する。

◆テ キ ス ト
 椋野美智子・田中耕太郎著『はじめての社会保障 福祉を学ぶ人へ(第5版)』(有斐閣・2007年)(予定)
(注:主に、序章、2章、7章、8章をおこなう。)


◆参 考 書
・岩村正彦・菊池馨実編著『目で見る社会保障法教材(第3版)』(有斐閣・2004年)
・厚生労働省編『厚生労働白書(平成18年版)』(ぎょうせい・2006年)等


◆担当教員から一言
 授業は、社会保障制度の説明を中心に、講義形式でおこないます。授業では、根拠となる法律はどのような背景をもって立法化されたのか、また、改正されるのはなぜかに留意して進めていきます。社会保障制度の改正は頻繁に行われているので、学生の皆さんも、新聞記事等から情報を得るようにしてください。