白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 生涯学習概論 生涯学習に関する基本的考え方を学ぶ
担 当 者 中嶋みさき 開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 教育の荒廃がいわれる現代では、改めて「教育」と「学習」との関係が問われている。この講義では、生涯学習とは何か、という問題を、教育思想の歴史的展開をおいながら、生活スタイルの歴史的変化とあわせて検討し、生涯学習に関する基本的考え方を学ぶ。また現在すすめられている教育政策をとりあげ、日本の現代社会における生涯学習の現状を明らかにし、生涯学習のあり方について考えたい。

◆授 業 計 画
講義詳細 この授業の目的、テキストや参考文献、評価の仕方については、第1回の授業のときに概説する。第2回~4回までは、主として生涯学習の考え方について理解を深め、第5回~6回までは現在の生涯学習政策についてとりあげ、法制度の変化を中心に政策の意図を把握できるようにする。第7回は現在の生涯学習政策の具体的なあらわれとその問題点を理解する。最後の時間にレポートもしくは試験を課す。

1 ガイダンス教育と学習 言葉をてがかりに生涯学習のイメージをつかむ
2 生涯学習の考え方1 教育制度と成人教育 複線型から開放制へ
3 生涯学習の考え方2 子ども観の変化と子どもの権利論の発展 母の権利と関連させて
4 生涯学習の考え方3 ユネスコ・学習権宣言を理解する
5 生涯学習政策の展開1 臨時教育審議会と生涯学習論
6 生涯学習政策の展開2 生涯学習振興法と06年教育基本法 社会教育法・教育基本法の変化を考える
7 社会教育施設の変化と今後の課題 博物館・図書館・公民館の変化、生涯学習と平等の問題


◆成 績 評 価
 学期末のレポートもしくは試験を基本に、必要に応じて出席、授業態度、小レポートを参考にする。

◆テ キ ス ト
 特になし。プリントを使用する。

◆参 考 書
 ○E.ジェルピ、海老原治善編『生涯教育のアイデンティティ』エイデル研究所、○ 藤田秀夫編著『ユネスコ学習権宣言と基本的人権』教育史料研究会、○ 教育科学研究会・社会教育推進全国協議会編『教育、地方分権でどうなる』国土社、○ 中藤洋子『女性問題と社会教育』ドメス出版、○堀尾輝久『日本の教育』東京大学出版会

◆担当教員から一言
 身近な生活の場で目にする生涯学習の事例に注意をはらい、実際に見学したり、体験者の話しを聞くなど、自分の経験を豊かにすること、また関連のある文献を自分で読み、考えを深めることをすすめます。コミュニケーションを重視していりうので、授業の感想は必ず提出してください。