白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 ヒューマニズム論
担 当 者 片山 善博 開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 人間存在のあり方について、さまざまな角度から探究していくことで、人間の価値や尊厳についての理解を深めていきます。授業では、みなさん一人ひとりが、物事をさまざまな観点から原理的に掘り下げて、自身の<ものの見方・考え方>を深めていくことを重視しています。人間についてのさまざまな問いや思索のかたちを取り上げていきますので、そこからみなさんが自分なりの<問いのかたち>を見つけて、とことん考えてみてください。

◆授 業 計 画
 前半は哲学的な人間学について学びます。ソクラテスの「汝自身を知れ」を手がかりに、生きることの価値や意味、心とからだの関係、アイデンティティの成り立ち、自他者関係のあり方などについて考察し、人間に対する理解を深めます。後半は現代社会に生きる人間存在についての価値について考えていきます。地球規模での環境破壊や急激な市場化・情報化などによって大きく揺らいだ現代社会に生きる<人間の価値や尊厳>のあり方について、他者との共生という視点から問い直していきます。

第1回 ヒューマニズムとは
第2回 ソクラテス「汝自身を知れ」をめぐって
第3回 <私>についてのさまざまな問いかけ
第4回 心とからだの関係をめぐって(心身問題)
第5回 アイデンティティの成り立ちをめぐって
第6回 主体的であるということは
第7回 他者の尊厳とは(ヘーゲルの「相互承認論」)
第8回 他者の尊厳とは(多文化主義の射程)
第9回 共生と人間の価値
第10回 エコロジーと人間の価値
第11回 フェミニズムの思想
第12回 生命倫理と人間の価値
第13回 情報化社会における人間とは
第14回 グローバル社会における自立と共同
第15回 まとめ 


◆成 績 評 価
 出席とレポートの総合評価

◆テ キ ス ト
 プリントを用意します

◆参 考 書
 片山善博『差異と承認』創風社、片山ほか『共生のスペクトル』DTP出版社

◆担当教員から一言
 できるだけ意見表明の場を作りますので、積極的に参加してください