白梅学園 授業概要(シラバス)2007
授業科目名 子ども文化創造論 ~君は「モモ」を守れるか?~
<未来世代への大人の役割>
担 当 者 八木紘一郎 開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 灰色の男たちは「モモ」を捕まえようと必死に迫る。しかし、彼らには「モモ」が見えない。なぜ「モモ」が見えない のだろう。M・エンデ作「モモ」を読みながら、未来世代(子ども)とのコラボレーション、未来世代の“生きる力”としての文化創造の可能性、「幼芽」を豊かに育めるにはどうしたらいいのか。創出行動よりも、消費行動が増大する現代社会(市場原理)に包まれている文化状況、電子バーチャル世界と創造性との関係をどう考えるのか、私たちは、激変する環境の中で、実際の子どもの遊びやイベント実践の事例を通して「新たな子ども文化」の創造の可能性・課題・展望を目指すにはどうしたらいいかを検討する。

◆授 業 計 画
1、子ども文化創造論の視点 生きる力としての文化創造(1~2回)
  (1)「モモ」から何を学ぶか。(2)「あおくんときいろちゃん」から何をどう学ぶか。
2、<人は人のなかで人になる>文化と出会って・・、・(1~2回)
3、遊びと文化創造(4~5回)
  (1)遊びの分類(2)オモシロサが源泉(3)遊びを育むセンス・・・育む大人と妨げる大人、あ
  なたはどっち?(遊びサポート力自己点検)3)遊び考<手遊びなど、“合わせ”て遊ぶ意味>
  (4)競合的遊びと協同的遊び(5)なぜ、<ごっこ遊び>は大事か(子ども文化創造の源泉の理由)
  (ごっこ遊びの仕組みと発達)、
4、「スッタモンダ」不協和を協和にする文化(スキル)と出会って(2回)
  事例「こいのぼりづくり」「お店やごっこ」を通して
5、メディア進化と子ども文化の行方(1回)
6、伝統文化とどう向き合うか(1回)
7、文化創造マネージメント・なぜメセナ【(フランス)mécénat】思想か。(1回)
8、創造性を育む環境づくり・(実現できる人・できない人の差)(1回)
  (まとめ)文化創造のしくみ(1回)


◆成 績 評 価
 平常点

◆テ キ ス ト
 「モモ」M・エンデ作、「あおくんときいろちゃん」レオ・レオーニ作
 「子ども文化創造論」(八木紘一郎)


◆参 考 書


◆担当教員から一言
 未来世代である子どもが生きる現場は幅広い。共に創造的に生きる展望を拓いてほしい。