白梅学園 授業概要(シラバス)2005
授業科目名 心理学特講 発達障害の理解と支援
担 当 者 石井 哲夫、山根美江子、
川相 智史、友田  篤
開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 発達障害とはどういう障害か、その障害特性や原因はどういうものかを理解する。
 また、発達障害児者の発達支援と生活支援はどうあったらいいのかを、実践現場の豊富な事例を通して学習する。


◆授 業 計 画
1.発達障害の概念と支援の歴史的な変遷を理解し、その障害特性を踏まえた支援のあるべき姿を考える。
2.発達障害幼児や児童の現状とニーズを踏まえ、望ましい援助者の役割と支援のあり方、さらには支援システムを考える。
3.PDD,AD/HD,LDという発達障害の概念と援助技術を整理する。また、わが国独自の『療育』に触れる。
4.自閉症の理解の仕方を例に、仮説から援助方針や援助技術を導く過程を考える。  (以上 川相)
5.介護や福祉臨床場面において広く適用されている『受容的交流理論』に付いて学ぶ。
6.『受容的交流理論』による臨床的な発達支援を事例を通して学ぶ。         (以上 石井)
7.第二種自閉症児施設の利用者に見られる行動障害と子どもの心理を学ぶ。
8.入所施設の援助の内容――日常生活に現れる課題と心理を理解する。
9.入所施設の援助の内容――療育的援助、ケースワーク、援助関係、指導員の行動原理、援助過程に関して事例を通して理解する。
10.入所施設の援助の内容――家族支援の重要性とその方法を知る。         (以上 山根)
11.発達障害を含む障害者福祉の新しい理念を理解する。
12.障害児者の実態について事例を通して理解する。
13.通所施設における支援の実際を知る。
14.障害者福祉分野の変革とこれからの展望を知る。                (以上 友田)


◆成 績 評 価
 レポートと授業態度の評価

◆テ キ ス ト
 講師によりプリントを配布

◆参 考 書
 「自閉症児の心を育てる」 石井 哲夫 (明石書店)

◆担当教員から一言
 発達障害に関して、近年、医療・教育・福祉・保健・司法等さまざまな分野で急激に関心が高まっている。
 したがって、発達障害を正しく理解することは心理学専攻者には必須の課題である。
 我が国でも数少ない「発達障害」に関する講座が設けられることは非常に貴重な機会である。