白梅学園 授業概要(シラバス)2005
授業科目名 保育内容 環境  
担 当 者 吉川 研二・近藤 正樹・橋本みのり 開講時期 前期
授業形態 演習
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 子どもたちは、自然環境の中で、自然物・自然現象に出会って、知的体験を拡大し、自然法則を感得していく。この教科では、これらの体験を適度に提供できる保育者を養成するために必要な“知識と体験の事前学習”と“教育方法”を含み、保育現場で底力が発揮できる保育者に仕立てたいと思っている。講義ばかりでなく、実習体験を組み合わせて、不得意を得意に導きたい。休日のうち1日を野外実習にあて、総合的な体験学習を行う。

◆授 業 計 画
1.この教科の理解のために [2回]
  この教科の法律的な位置づけ
          ――憲法・教育基本法・学校教育法・児童福祉法・教育職員免許法・保育士資格者法など
  教育とは何か――実際に役立つ定義と保育者の指導方法
  環境とは何か――一般的な考え方・幼児教育界での「環境」と「認識」・「環境教育」
  自然とは何か――自然・人為・人工・自然物・自然現象・自然法則・「自然度」が意味するもの
2.幼児のための環境設定 [2回]
  栽培――畑づくり・土づくり・農具の使い方・施肥と防虫・栽培計画・栽培実習
  飼育――「ムシ」とは何か・「ムシ」に強くなろう・飼育の要点・正解は観察してから
3.保育者に必要な先行体験(演習を含む) [2回]
  植物にあかるい保育者になるために――身近な雑草の観察 花・茎・葉・根の特徴
                  ――検索のしかた・図鑑の使い方・顕微鏡の使い方・植物の観察とスケッチ
  「ムシ」を知っている保育者になるために――「ムシ」のいろいろ・昆虫の基本構造・発育と変態・昆虫の生活
                     ――「ムシ」の構造観察とスケッチ
4.保育者の質の向上(教育のサイドから) [2回]
  「これなあに」に強くなるために――認識と質問の関係・概念形成のための質問と対応のしかた
  「なぜ」「どうして」に強くなるために――知識の拡大の質問と対応のしかた・「正しい話」と
  「うその話」・解答不能の扱い方
  本から学ぶ――教科書・総説・原論文の特徴と活用術・雑学の推め・本の読み方・読書技術
5.保育者の質の向上(自然認識のサイドから) [2回]
  植物の構造と機能――有機栄養の生産者として・変温生物の一員として
  動物の多様性――脊椎動物と無脊椎動物 集団生活のもち方
  天象と気象――天気と気象・天気図の見方・天体の物理現象
  生物季節――春はどこから来るのか・二十四節気・初見日と終見日・年中行事
6.自然保護と自然保護の考え方 [2回]
  生命尊重の意味――「かわいい」「かわいそう」の問題
  自然尊重の意味――生物の多様性が注目される意味・生態系のバランス・環境教育とは何だろう
7.野外実習 [3回]


◆成 績 評 価
 演習の成果・宿題の結果・期末試験の成績を総合して行う

◆テ キ ス ト
 テキストは使用しない(プリントを配布する)

◆参 考 書
 参考書は演習や講義ごとに紹介する
 基本的なものは大学図書館にある(一部は指定図書扱いなので要注意)


◆担当教員から一言