白梅学園 授業概要(シラバス)2005 |
授業科目名 | 保育内容 人間関係 | (社会行動) | |
担 当 者 | 民秋 言 | 開講時期 | 前期 |
授業形態 | 演習 | ||
単 位 数 | 1 | ||
◆授業のねらい及び学習教育目標 社会的存在としての人間は、社会生活を前提とする。社会のなかで、つまりいろいろな人たちとさまざまなかかわり(人間関係)をもち乍ら生活する(すなわち子どもは育つ)ことを学ぶ。同時に子どもが社会的成長を遂げるために、園生活の中で保育者がどのようにはたらきかけていくか(保育の展開)についても学ぶ。 ◆授 業 計 画 1.「保育内容・人間関係(社会行動)」という科目が、幼免・保母資格取得課程に設けられている意味を説明する。他の保育内容系科目との関連-共通点と異なる点も併せて説明する。 2.保育所保育指針と幼稚園教育要領でとり扱われている「保育の内容」「ねらい及び内容」の概略をおさらいする。他科目でもくり返し行われているであろうが重要なところであるから、ていねいに話す。 3.保育指針、教育要領いずれも保育内容は5領域に分けられ、そのうちの一つが当該科目の「人間関係」にかかわるものであることを話す。併せてとくに保育指針では「養護」と「教育」という側面が在ることも説明する。 4.人間は社会的存在である。つまり社会の中で人とのかかわりの中で生まれ、育ち、生活する存在である。そのかかわりこそ「人間関係」とよばれうものであり、このかかわりなくしては人間ありえないことを説明する。 5.社会生活とは共同生活ともいえる。人間が生活することのメカニズムを「人との共同」に焦点を併せるが、その前に生活を行動の連続としておさえ、人間の行動の特徴を何点か明らかにする。 6.子どもが社会の中で育つことはただ単に肉体的・生理的に成熟を遂げることだけではない。社会的な育ち(社会的成長)を必要とする。その育ちの過程を社会化として捉える。社会的育ちの手がかりを得る。 7.人間が社会生活=共同生活をするためには、自分の欲求を充足すると共に他の人の欲求充足をも許さなければならない。そこに一定の生活(行動)のしかたが生ずる。これを文化と呼び、この文化を習得していくことが子どもの社会的成長となる。この過程が社会化である。 8.子どもにとって文化はさまざまなはたらきをするが、ここでは社会(園生活)規範としての文化に注目する。また、その文化に規程され乍ら展開するいろいろな人間関係の相について説明する。 9.園生活では「人とのかかわりの育ち」を大切にする。いままで学んだところを礎にして、具体的な子どもの園生活像をえがく。「依存」から「自立・自律」はまずその第一歩である。 10.園生活における「人とのかかわりの育ち」は集団生活において、もっとも端的にあらわれる。その集団生活を子どもたちにどのように送らせるか、子どもにとっての集団のあり方を考える。 11.「人とのかかわり」=人間関係の育ちにかかわる実践的な問題点をいくつかあげることで本講のまとめとする。保育者が日常の保育の場でしっかりと「人とのかかわり」を育てる力を子どもに習得させ視点を述べる。 ◆成 績 評 価 期末にペーパーテストを実施 ◆テ キ ス ト 大場牧夫・大場幸夫・民秋 言 著『子どもと人間関係 - 人とのかかわりの育ち』萌文書林 ◆参 考 書 大場牧夫・大場幸夫・民秋 言 著『子どもと人間関係 - 人とのかかわりの育ち』萌文書林 平成15年版 ハンドブック教育・保育・福祉編集委員会編『ハンドブック教育・保育・福祉』北大路書房 ◆担当教員から一言   |