白梅学園 授業概要(シラバス)2005 |
授業科目名 | 現代社会と人間A〔近代国家と戦争〕 |   | |
担 当 者 | 平賀 明彦 | 開講時期 | 前期 |
授業形態 | 講義 | ||
単 位 数 | 2 | ||
◆授業のねらい及び学習教育目標 近代に入ってから世界は何度となく大きな戦争を体験し、局地的なものまで含めるとそれは夥しい数にのぼります。その原因を突き詰めていってみると、近代国家の成立過程で生起した利害対立や格差構造にまで行き着くことがしばしばです。21世紀に入って起こった9.11以後のイラク戦争も、その起因を求めていくとやはりそのような歴史過程に行き当たります。 近代~現代の戦争の背景は何か、それに対する平和への努力はどのように蓄積されてきたのかを、具体的な事例、とりわけ、つい先ごろまで皆さんの眼前で展開し、今なお解決に至っていない、イラク戦争に題材をとりながら検討していきます。 ◆授 業 計 画 前提として近代世界の成立から話しはじめなければなりませんが、できるだけ具体的な事例に即して検討を加えていきます。授業の柱立ては以下の通りですが、順序は変更することがあります。 (1)まず現実の把握。その1-イラクで何が起こっているのか。 (2)まず現実の把握。その2-9.11以後の世界情勢 (3)まず現実の把握。その3-前提として湾岸戦争 (4)イラク戦争は文明の対立か (5)イラク戦争における宗教・民族の意味は (6)国際経済における中東の位置 (7)近代における国民国家の形成-典型例としてのイギリス、フランス (8)国民国家形成の先進と後進-典型的後進としての日本 (9)帝国主義世界の形成とアジア・アフリカ (10)イギリスの世界制覇と3枚舌外交-中東問題の発火点 (11)アメリカの世界戦略とイスラエル建国-中東の楔の歴史的意味 (12)イラン革命とフセイン政権の必要性-湾岸戦争、9.11、イラク戦争への道 (13)世界平和をめざす動きの始まり-カント『永遠平和のために』を読もう (14)世界平和をめざす動きと日本の役割 (15)平和への取り組みと私たち-今、できることを考える ◆成 績 評 価 学期末にレポートを課します。また授業中に、話しのまとまりごとに小レポートを出してもらうことがあります。 ◆テ キ ス ト とくに定めません。 ◆参 考 書 参考文献は多数あるので、その都度授業中に紹介します。 ◆担当教員から一言 必要な資史料は授業中にプリントで配布します。とくに専門的な知識は必要としません。 |