白梅学園 授業概要(シラバス)2005
授業科目名 絵本・絵巻と物語表現  
担 当 者 久保木壽子 開講時期 前期
授業形態 講義
単 位 数
◆授業のねらい及び学習教育目標
 絵本や絵巻には、絵と物語を同時に鑑賞していくという特徴があります。
 「見る」ことから生じるイメージと、ことば(語り)が創り出すイメージの<交響>が目指される訳です。
 この授業では、さまざまな絵や絵巻を通じて、「見ること」と「ことば」によるイメージの形成について考え、どのような時に、感動や共感を呼び起こす<交響>が成り立つのか考えたいと思います。


◆授 業 計 画
Ⅰ 次のような物を素材に、絵とことばのさまざまな結合の形・表現の枠組みについて考える。
  1,絵巻    源氏物語絵巻・信貴山縁起絵巻・(竹取物語)などを例に
  2,絵解き   「刈萱道心と石童丸」などを例に
  3,お伽草子  『鉢かづき』『物くさ太郎』(奈良絵本竹取物語)などを例に
  4,絵本   『スーホの白い馬』『100まんびきのねこ』『あおくんときいろちゃん』
         『あり』(竹取物語)などを例に
  5,紙芝居
  6,アニメーション 高畑・宮崎作品を例に
Ⅱ 上記Ⅰを通して、次のような問題に注目したい。
  1,絵の視座・物語の視座
  2,絵の空間表現・物語の空間表現
  3,絵の時間表現・物語の時間表現
  4,見、聞く人の位置と語り手の位置
Ⅲ 絵とことばの響き合いについて考える。
  1,絵によるストーリー性・イメージ喚起の条件について
  2,ことばによるストーリー性・イメージ喚起の条件について
  3,絵・ことばの響き合いについて
注意:絵本の読み聞かせや語り聞かせのノウハウを、伝授する授業ではありません。


◆成 績 評 価
 出席と、毎回のメモを重視。それと定期試験時のレポートによる。

◆テ キ ス ト
 プリント配布

◆参 考 書
 授業時に指示

◆担当教員から一言