白梅学園 授業概要(シラバス)2005 |
授業科目名 | 基礎ゼミナール | 自分をさがそう | |
担 当 者 | 高原 二郎 | 開講時期 | 前後期 |
授業形態 | 演習 | ||
単 位 数 | 2 | ||
◆授業のねらい及び学習教育目標 「自分をさがそう」-近現代文学の視点から- 日本全国「個性を伸ばす教育」があふれる中で育った君たちの、個性は伸びたか? 「自分」という存在の、中身、成り立ちを考えてみよう。環境、社会、文化、文明、歴史、国家、生まれ育って「今」に位置する自分。その自分をはかる物差しとは何か。はかり返す自分をどう形成するか。作り損なうと、どうなるか。-授業目標は、下記計画の、前・後期に掲げる。 ◆授 業 計 画 ◆前期(報告・討議・整理の演習入門)→自分の「姿」をさがそう。 (1)導入=「個性」をさがそう=生活風俗(ファッション・娯楽・レク)-芸能・芸術-スポーツ-教育-子ども-自分 (2)自分をさがそう-近現代の文学作品を手がかりに- 夏目漱石『こころ』-芥川龍之介『羅生門』『鼻』-志賀直哉『或る朝』『剃刀』-武者小路実篤『お目出度き人』『友情』-有島武郎『カインの末裔』 (3)解体する自分-つながる自分 石川啄木『一握の砂』-太宰治『富岳百景』『水仙』-武郎『小さき者へ』 ◆後期(討議と演習)→「自分」を組み立てよう。 (1)討議=自分の物差しを作るためには?(議題・資料を提示、配布) (2)演習=『苦海浄土』と水俣病 近代とは何か、制度とは何か、科学とは何か、人間とは何か、の総合入門演習。N.P.O.も訪ねてみよう。 ◆年間目標点=「差別・排除・切り捨て」の論理に「立ち向かう自分」をめざそう。 ◆成 績 評 価 授業参加を中心に、レポートで ◆テ キ ス ト 前期は主として図書館利用 後期は、石牟礼道子『苦海浄土』を共通テキストに。 ◆参 考 書 原田正紀著『水俣病』、栗原彬編『証言水俣病』(いずれも岩波新書)を基本参考書に。 ◆担当教員から一言 社会へ向けて「考えてゆく自分」の土台作りです。各担当項目を整理、報告。それをタネに自由、勝手、気ままに話し合い。担当者は担当時間全体の配分も担当します。 |