白梅学園大学/白梅学園短期大学

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【報告】厚生労働省 平成27年度 子ども・子育て支援推進調査研究事業

本学は、平成27年10月に厚生労働省平成27年度「子ども・子育て推進調査研究事業」に採択されました。

 

 本研究では、「放課後子ども総合プラン」において推進するとされている「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」と「放課後子供教室事業」の連携等について、放課後児童クラブに軸を置き、子どもの発達の特徴や児童期の発達過程をふまえ、それらにふさわしい遊びと生活の環境をどのように設定すればよいのか、放課後等の子どもの望ましい過ごし方について提言することを目的としています。

 そのために、まず、両事業がどのように実施・運営されているのかを把握することを目的とした市町村アンケートを実施しました。

 同調査では、先行する「放課後子どもプラン」策定市町村を対象とし、放課後児童クラブ用および放課後子供教室用の2種のアンケート用紙を作成し、各事業の担当課に回答を依頼しました。

 放課後児童クラブについては、実施形態(事業所数、実施場所、利用児童数、障害児の利用数等)、放課後子供教室との関係(連携等を実施している事業所数、子ども・放課後児童支援員等の参加形態)、担当課として両事業の連携等の評価及び課題を問いました。

 また、放課後子供教室については、実施形態(教室数、開催頻度、スタッフの配置状況、障害児の利用等)、担当課としての両事業の連携等の評価及び課題を問いました。

 調査よって、両事業の連携等の多様性および事業運営上の課題を明らかにしました。

 事業運営上については、「放課後子ども総合プラン」が想定する安全・安心な放課後の時間、子どもの活動内容の多様化等の評価が見られます。

 しかし、そもそもの活動場所の確保が困難である、参加する子どもの集団をどの程度まで想定するのか、放課後児童支援員等の両事業のスタッフ間の子どもの捉え方が異なっていること等の実施に関わる課題があげられています。

加えて、両事業の目的の違いを代替的に捉えているなど、各事業本来のあり方に対する揺らぎが生じている市町村も散見されました。

 さらに、市町村アンケート回答自治体の中から、両事業の関係性(「一体型」「連携型」「単独型」)、運営主体(公営・民営)、自治体規模(都市部・地方部)の12の類型化を行い、各類型1事業所に対してヒヤリング調査を実施しました。

 放課後子供教室との連携等によって、活動内容がイベントへの参加、自由遊び、学習補完活動等と多様であることもあり、放課後児童クラブの子どもにとっても体験活動の広がり、多世代との交流等が生まれています。

 これらのことから、確かに両事業の連携等は、放課後の子どもの活動を多様化・活性化させていますが、その一方で放課後の居場所を失う子どもを生じさせる可能性も明らかとなりました。

 それは、放課後児童クラブは「生活の場」として位置づけられていますが、放課後子供教室への参加が子どもの主体的な選択ではない場合、あるいはそもそもの活動場所に制限がかけられることによって生じているのです。

 また、障害児等を含めた全ての就学児童を対象とすることからも、加配職員のかかわり方等の支援体制を確立していく必要があります。

 今後は、「放課後児童健全育成事業」と「放課後子供教室事業」の連携等を進めていくためにも、両事業の目的等を混同して、片方の事業がもう一方の事業を代替するのではなく、前提となる目的等の違いを再確認する必要があります。発達段階や放課後子供教室との連携等を踏まえた異年齢集団の意義等、児童期の発達心理学等の知見を含め、生活環境のあり方を検討していくことが求められます。

 

 

 

事業名:総合的な放課後児童対策の効果的な実践に関する調査研究

報告書は、こちら

 

 

 

 

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